Myリバブル

首都圏
  • 閲覧履歴

    閲覧履歴

  • 検索条件

    保存した検索条件

    最近検索した条件

Myリバブル

《特集・「令和」時代の不動産業界展望》

2019年05月07日

 元号が「令和」に変わった。新たな時代を迎えるにあたり、不動産業界団体の各トップに新時代の業界のあるべき姿や目指すべき方向性、課題などについて展望していただいた。

◎新たな価値創造で持続可能な社会を構築
   不動産協会理事長 菰田 正信氏

 来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックや、2025年の大阪万博といった国家的イベントをはじめとする夢のある様々なプロジェクトが控える中、新しい時代は、世界からの注目が一層高まり、日本はさらに世界へ開かれた国へと変わっていく。一方、AI・IoTをはじめとするデジタル新技術の活用、価値観の多様化、グローバル化の急速な進展等に伴い、これからの経済社会はかつて経験したことのないような速さで劇的に変化し、それとともに不動産を取り巻く環境や都市のあり方も大きく変わっていくことが展望される。そうした変化や新しいニーズに的確に対応したまちづくりを通して、新たな価値を創造し、持続可能な経済社会の構築に貢献していくことが、これからの不動産業界にとってますます重要となり、期待される使命である。当協会としても、国民が幸せを実感できる希望あふれる未来に向かって、全力で取り組んで参りたい。

◎多様な住まいが選択できる社会を実現へ
   不動産流通経営協会理事長 榊  真二氏

 「平成」の時代を振り返ると、住宅政策はストック重視へと転換し、情報技術活用の急速な進展も相まって、不動産流通市場は、活性化に向けて大きな変革が求められた。この流れは、新時代「令和」においても引き継がれ、ますます加速していくものと予想される。先般国土交通省が策定した「不動産業ビジョン2030~令和時代の『不動産最適活用』に向けて~」では、ストック型社会の構築や安心安全な不動産取引の実現等、私たち不動産流通業界に関わる重要なテーマが数多く盛り込まれた。中でも、官民共通の目標として掲げられた、「ライフステージ・ライフスタイルにあった住まいが選択できる社会の実現」や二地域居住等における「複数の不動産を所有・活用できる環境整備」については、当協会でも重要なテーマとして取り組んできたところであり、今後もさらなる重点課題として位置付けていきたい。当協会は、来年には創立50周年の節目を迎えるが、不動産業ビジョンを踏まえ、新たな時代の要請に応えていきたい。

◎明るい希望を持ち課せられた役割を遂行
   全国住宅産業協会会長 神山 和郎氏

 平成は、経済の面ではバブル崩壊とそこからの再生を目指す時代だったと言える。リーマンショックや大規模災害など多くの困難もあったが、住宅不動産業界はそれらの出来事を乗り越えてきた。日本では人口減少と少子高齢化がますます進展している。世帯構造の変化や住まい方の多様化、外国からの観光・投資の増大など、社会が大きく変貌している。また、空き家の増加や所有者不明土地の問題なども大きくなりつつある。こうした中、高齢者が安心して老後を送ることができ、若者世代が働きながら子どもを育てられるよう、住宅供給や職場環境づくりを進めていくことが求められている。住宅不動産を巡っては、耐震化・省エネルギー化の推進、新技術や国産材の活用、既存住宅の流通促進、老朽化マンションの建て替えなどといった多くの課題がある。令和という新しい時代に、我々、住宅不動産業者は明るい希望を持って課せられた役割を遂行し、大きな花を咲かせたいと考えている。

◎不動産業の持続的発展のために事業実施
   全国宅地建物取引業協会連合会会長 坂本  久氏

 平成を振り返れば、バブル経済の崩壊を受け、土地神話が終わり、その後の資産デフレと不良債権問題に伴う金融危機で業界は大きな打撃を被り、業態や事業の転換を余儀なくされた。一方、「宅地建物取引士」への名称変更、インスペクション導入など、地域に寄り添い住生活の向上と安心安全な不動産取引をサポートする我々の責務がより一層強くなったことを実感した。国土交通省においても「不動産業ビジョン2030~令和時代の『不動産最適活用』に向けて~」が策定され、人口減少時代での「不動産最適活用」がメインテーマとされた。ストック型社会の構築は、全宅連が推進する「ハトマークグループビジョン2020」と軌を一にしている。令和の英語表記はREIWAであり、初めのREは、リアルエステート、まさしく不動産である。全宅連、全宅保証は、令和を迎えたこれからも不動産業の持続的な発展のために各種事業を実施していく。

◎中期ビジョンを基に社会的使命を果たす
   全日本不動産協会理事長 原嶋 和利氏

 人々が心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められた「令和」。新たな時代を創造し、さらなる繁栄の礎を築いていかなければならないことを思うと、本会としても大きな社会的責務を感じるものである。日本は今、社会構造や経済においても大きな変革期を迎えている。我々不動産業界にも喫緊に解決すべき課題が山積みの状態だ。このような時代背景にあって、本会は、平成最後の年に策定した「全日中期ビジョン」に基づき最も歴史ある公益法人として、一層の研鑽を積み、社会的使命を果たしつつ、確かな「令和」の時代の歩みをなしていきたい。希望に満ちた新しい時代は、国民一人一人が手を携え、和を重んじ一致団結して創造していくべきものであり、その一助となるべく我々も会員の力を結集していかなければならないと決意を新たにしている。

◎賃貸管理業法制化と国家資格化の実現へ
   日本賃貸住宅管理協会会長 末永 照雄氏

 近年の賃貸住宅業界は、サブリースを悪用した一部事業者による不誠実な対応と個人投資家に対する銀行の不正融資、空き家の増加等の社会問題が発生した。この度、新元号「令和」時代を迎え、当協会は会員と一丸となって、このような諸問題の解決を目指していきたい。国土交通省が4月下旬に発表した「不動産業ビジョン2030~令和時代の『不動産最適活用』に向けて~」においては、今後10年程度の重点検討政策課題の一つである「安心・安全な不動産取引」の解決策として、「賃貸住宅管理業者登録制度の法制化」が明記されている。当協会は同制度の法制化と「賃貸不動産経営管理士の国家資格化」の実現に向け、国土交通省との連携を強化し、全力で取り組んでいく。

◎マンション生活の明るい未来に向け尽力
    マンション管理業協会理事長 岡本  潮氏

 万葉集を典拠とし、梅花の歌三十二首の序文から引かれた「令和」は、「悠久の歴史、薫り高き文化、そして、四季折々の美しい自然」を有し「和をもって貴しと為す」(十七条憲法)我が国の歴史と文化の深い流れに基づいた元号とのことだ。この年号は、人と人とが相互に敬い繋がっていく紐帯として、幾層にも幾重にも重なり融け合い環(わ)となり輪(わ)となって大きな円い花冠を結ぶことを目指すものであると思う。管理組合財政の健全化、マンション管理会社の経営の安定化、管理の質が市場価値に正しく反映される仕組みづくりなど、マンション生活の明るい未来に向けた当協会の掲げる一つ一つの施策への着実な取り組みと結実により、マンションに居住される皆様、またマンション管理業に関わる全ての皆様が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができるよう、当協会は引き続き尽力する。

◎事業基盤の安定化で鑑定士の責務果たす
   日本不動産鑑定士協会連合会会長 熊倉 隆治氏

 不動産鑑定業界を取り巻く社会環境は厳しく、とりわけ地方での事業基盤をしっかりさせないと公的評価などの制度を維持することが困難となる。社会の構造変化は新たな土地・不動産問題への我々の取り組みを促している。これらの課題に取り組むためにも事業基盤の安定化は欠かせない。そのために公的機関からの鑑定評価の依頼契約の改善に向けた働きかけを始めとする改革に挑むとともに、業容の拡大に向けた関係団体との提携なども行い事業機会の創設に取り組んでいく。新しい時代を迎え、これらの活動を加速させ事業基盤の安定化を図るとともに、持続的な公益活動にも積極的に参加し不動産鑑定士の責務を果たすことによって、日本経済の発展と国民生活の安定に寄与していく。

(提供:日刊不動産経済通信)

最新のニュース