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国交省、老朽化マンション再生に20億円

2019年09月11日

―難易度高い建替えを行う管理組合支援

 国土交通省は、老朽化した分譲マンションの再生に取り組む管理組合を支援する。20年度に「老朽化マンション再生モデル事業」を創設し、難易度の高いマンションの再生に意欲的な管理組合の取り組みを資金面で支援するとともに、ノウハウを蓄積する。成功事例を全国に横展開させる。

 来年度予算の概算要求に、新規で同事業に対し20億円を要求した。老朽化マンションの再生の検討から、長寿命化のための改修、建て替えなどを行うモデル的な再生プロジェクトを支援する。特に、戸数や棟数が多い大規模マンションであるほど、建て替えの課題も多くなり、期間も長期化する。こうした通常より難易度が高い老朽化マンションの再生に積極的な管理組合を支援して、具体的なノウハウを共有する。

 このほか概算要求では、マンションの管理適正化・再生円滑化のため、「マンション管理適正化・再生推進事業」を前年度比125%増の2億7500万円へと拡充を要望。「長期優良住宅化リフォーム推進事業」を延長で45億円(前年度と同額)要望した。「管理適正化・再生推進事業」は、地方自治体などが行うマンション管理の実態調査などを強化。「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、これまで戸建てに多く利用されてきたが、マンションでの利用を促進する考え。

 老朽化マンション対策は、予算で手当てするこれらの内容に加え、税制、関連法の改正と、年末に向け省内で幅広く対応が進む。12日から始まる次期住生活基本計画の議論でも大きな論点となる予定。水面下で進む区分所有法やマンション管理適正化法など関連法の改正準備と、同計画の議論は歩調をそろえる見通し。

(提供:日刊不動産経済通信)

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