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日管協、コロナ対応で会員へQ&A公開

2020年03月11日

―感染者の情報はプライバシーに配慮を

 日本賃貸住宅管理協会は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、入居者とオーナーへの対応策をまとめた実務相談事例のQ&A集を、会員向けサイトで公開した。会員会社から寄せられた問い合わせや相談などを顧問弁護士のアドバイスに基づいて整理。観光庁と厚生労働省がそれぞれ住宅宿泊事業法の届出住宅と旅館などの宿泊施設へ向けて「新型コロナウイルス感染症への対応」を通知しており、基本的にはそれを参考に対応するのが望ましいとするが、管理メニューや物件などにより対応が異なる可能性もあるので、必ず自社の顧問弁護士に相談するよう呼びかけている。

 物件の入居者に感染者がいた場合の他入居者への通知に関しては、厚労省通知を参考に、「感染者のプライバシーに配慮し、通知すべきではない」とした。ただし、オーナーに対しては管理受託契約に基づく報告義務の対象となる可能性があり、物件の消毒は必要。入居者やオーナーから感染した入居者に対する退去要請を受けた場合の対応については、「感染症に罹患したことは解除事由にならない」とし、管理会社が対応しなくても責任は生じないとした。感染した入居者が退去した場合に次の入居者へ告知義務が生じるかについては、適切に物件を消毒すれば、告知義務は「否定的に解されるのでは」としている。

 管理会社内に感染が疑われる社員がいた場合の対応については、社員から保健所に連絡させて指示に従うべきとする。感染症予防の観点からの質問では、入居者から管理物件入口へのアルコール消毒液の設置を求められた場合に、「対応は義務ではない」とするも、感染症対策を取らなかったことで感染が拡大した場合には入居者から責任を問われる可能性はあるとする。

(提供:日刊不動産経済通信)

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