不動産業向けコロナ対策の指針を公表
2020年05月22日
―国交省、IT重説の積極実施呼びかけ
国土交通省は、「不動産業における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン(業界団体向け)」を公表し、不動産業界団体に通知した。換気や消毒など基本的な対策に加え、不動産業者の社内や接客時に講じるべき具体的な取り組みを総括。コロナのまん延防止のため、緊急事態宣言終了後も安全が確保されるまで用いるべき指針と位置付ける。
従業員に対しては、出勤前に体温や感染を疑われる症状の有無を確認することを推奨する。テレワークや時差出勤などを活用し出勤頻度を減らすほか、出勤時は一定の距離を保てるようにしたり、対面の座席配置を避けたりといった事務所内での留意事項も挙げる。より具体的な例として、「従業員の当日の健康状態を一覧にして、いつでもお客様に示せるようにしておく」などを記載している。
また、顧客対応では、契約書面(媒介契約含む)・重要事項説明書の交付前に、相手に案内を送付して、対面での説明時間を短縮するよう工夫することを求める。重説には「IT重説」(賃貸は解禁済み、売買は社会実験登録事業者は実施可)の積極的実施を行うことが挙げられた。キッズスペースなど子どもを遊ばせるスペースは閉鎖する。これまで来店営業で活用されてきたDMやチラシに代えて、電子メールや電話、インターネットを活用することも提案した。
ガイドラインはモデルルームや取引物件など現場での対応もまとめる。案内はできるだけ1組ずつの予約制とし、現地案内の場合はできるだけ現地集合・現地解散。非対面で内見の体験ができるサービスの活用などを提案している。
(提供:日刊不動産経済通信)