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戸建事業は建売や仕事空間などが鍵に

2020年06月04日

―大手住宅メーカー、コロナ禍での戦略

 大手ハウスメーカー3社は、新型コロナウイルス問題で厳しい事業環境にある中、今後の戸建て住宅事業の展開では、建売住宅や仕事空間導入の提案、ウェブ発信による営業などに力を入れていく。1日までに20年3月期決算や新中期経営計画に関する会見をオンラインで開催し、コロナを踏まえた業績予想を開示した積水化学工業、大和ハウス工業、住友林業の3社がそれぞれ今後の展開を示した。

 大手ハウスメーカーの4月の戸建て住宅受注状況は前年同月比で3~6割減、4、5月の住宅展示場の集客状況は8~9割減の見込み。業績予想も厳しく、コロナの影響の長期化が避けられないホテルや商業施設事業も担う大和ハウス工業の21年3月期業績予想では、営業利益5割減を見込む。その中で購入検討者への情報発信や商談のウェブへの移行は、3社共通で目下の集客減・営業活動鈍化を一部補う鍵になるとしているほか、大和ハウス工業の芳井敬一社長は展示場の無人化も含めたこれまでの手法の変革の必要性にも触れている。

 出口が見えにくいコロナ不況下でも、商品回転が早く、一次取得者層からの需要が手堅い建売住宅も重視する。3社の中で最も早い回復(20年下期からのV字回復)を見込む積水化学工業住宅カンパニーは、土地戦略を強化した結果、販売用在庫が19年度末時点で前年比約5割増と充実する点を生かし、上期の建売の販売計画は前年同期比33%増を掲げる。達成すれば、上期の受注減は戸建て・集合を合わせて18%減程度で済む見込み。商品力では、大和ハウス工業が需要を見越して早速、新築注文住宅向けに仕事空間を導入するプランを発表したほか、住友林業は全館空調など健康面の利点の訴求も視野に入れている。

(提供:日刊不動産経済通信)

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