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築10年後の価格維持率、94・3%に上昇

2020年07月06日

―東京カンテイ、最高値は前年に続き原宿

 東京カンテイは、竣工から10年が経過した分譲マンションの中古流通時の価格維持率「リセールバリュー」(RV)の調査結果を公表した。19年の首都圏(対象515駅)のリセールバリュー平均は94・3%で、前年より2・9㌽上昇した。新築マンションの価格上昇の影響で中古価格も大きく上昇し、RVは高い価格維持率を示した。最もRVが高かったのはJR山手線・原宿駅の172・7%で、2年連続で1位となった。前年比では0・7㌽の下落。

 新築分譲時の価格以上で流通したことを示す100%以上の駅は157駅。全体に占める割合は30・5%(前年は21・9%)で、山手線の内側やその周辺に集中している。そのほか、90%以上100%未満が153駅(シェア29・7%)、80%以上90%未満が116駅(22・5%)、70%以上80%未満が65駅(12・6%)、70%未満が24駅(4・7%)。郊外エリアの都下や周辺3県で低いRVを示す駅が目立った。19年は前年から引き続き「職住近接」ニーズが顕在化して、都心オフィスエリアへの通勤利便性に優れた駅のRVが高くなる傾向が続いた。

 RVが最も高かった原宿駅は新築時の分譲坪単価が平均482・3万円と立地相応に高額だったが、新規供給がさほど多くないエリアであることから希少性が高まり、築後10年を経ていながらも資産価値が大幅に上昇した。原宿に続きRVが高かったのは、秋葉原(165・8%)、千駄ヶ谷(147・0%)、溜池山王(146・0%)、不動前(141・2%)、高輪台(138・4%)、半蔵門(135・5%)、東神奈川(134・3%)など。

(提供:日刊不動産経済通信)

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