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コロナを契機に「職と住の融合が進む」

2020年08月18日

―国交省、有識者ヒアリングとりまとめへ

 国土交通省は、コロナ禍で今後の都市のあり方にどのような変化が起こるのか、幅広い観点から検討するため、有識者へのヒアリングを実施した。都市再生、都市交通、公園緑地や医療などの分野から、約60名の有識者から個別に意見を聴取。早ければ8月中にも論点を整理したとりまとめを発表する。

 従来の都市政策や都市のあり方を確認するとともに、コロナによって顕在化した課題にどう対応していくかについて意見を求めた。テレワークが多くの企業で浸透し、場所がオフィスでなくとも働けること、通勤の混雑から解放されることを体験者は実感した。このことから、多くの有識者が、今後は「都心部でも郊外部でも職と住の融合が進む」と意見した。

 都心は、国際競争力を高めるため、クリエイティブ人材や外資系人材の集積が必要になることはコロナ禍の前後で変わらない。有識者からは、今後、都心でこれらの人材を集めるためには、通勤時間が少ない職場の近くに住むことや、過密を避けたゆとりのあるスペースがより求められるようになるとの声があった。郊外部では、住むだけでなくサテライトオフィスなど働く場の機能が必要になることも示された。また、広場には賑わいの機能だけでなく、自然と癒しを日常的に感じられ、運動もできる場としての機能が求められるようになることも示唆された。

 6月からスタートした有識者への個別ヒアリングはこのほど終了し、国交省は近くこれらの意見を「新型コロナ危機を踏まえた新しいまちづくりに係る論点整理(仮称)」としてまとめる方針。有識者とは別に、民間の不動産業者にもヒアリングを行った。

(提供:日刊不動産経済通信)

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