7~9月の戸建て住宅市場、回復傾向に
2020年11月06日
―住団連調査、着工戸数予測もやや上向く
住宅生産団体連合会が5日にまとめた7~9月の経営者の住宅景況感調査によると、戸建て注文住宅の受注戸数と受注金額は前年同期比で「10%程度・以上良い」との回答が大手14社中5社を占めた。戸建て分譲住宅の受注戸数も9社中4社が「10%程度・以上良い」と回答。リフォーム(受注金額)は13社中6社が「5%程度良い」「10%程度・以上良い」とした。
金融機関の融資厳格化にコロナ禍が加わり、厳しい状況が続く賃貸住宅は受注戸数・受注金額ともに11社中8社が「10%程度・以上悪い」とし、「10%程度・以上良い」の回答は1社にとどまった。戸建て注文住宅と分譲住宅の受注戸数でも2社が「10%程度・以上悪い」と回答するなど一様に上向いているわけではなく、戸建て注文・分譲、賃貸、リフォームの4分野全体では11社中4社が、受注戸数で「10%程度・以上悪い」と回答、「10%程度・以上良い」との回答は1社のみだった。
10~12月の前年同期比での見通しは、戸建て注文住宅の受注戸数で14社中10社が「5%程度悪い」「10%程度・以上悪い」で、「10%程度・以上良い」との回答はない。分譲住宅は受注戸数・金額ともに「10%程度・以上良い」とした企業はなかったが、9社中3社が「5%程度良い」とした。リフォームは13社中10社が「かわらず」「5%程度良い」で堅調を見込む。
20年度の新設住宅着工数の予測アンケート結果は総戸数で78・5万戸(前年度比11・2%減)、うち持家は25・0万戸(11・7%減)と前年割れだが、前回の7月調査時の予測との比較では総戸数で8000戸、持家が5000戸増えた。新商品開発の経営指標では15社中、昨年より2社多い5社が「増やす」とした。
(提供:日刊不動産経済通信)