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投資用マンション市場動向・本社調べ、首都圏上期の供給戸数5%増

2021年08月12日

―20年は6260戸、首位はFJネクスト

 不動産経済研究所は11日、21年上期(1~6月)と20年1年間の「首都圏投資用マンション市場動向」を発表した。今年上期に供給された投資用マンションは76物件・3650戸で、前年同期比で物件数は1・3%の増加、戸数も4・8%増加した。1戸当たりの平均価格は1・5%下落の3125万円、㎡単価は2・4%下落の118・2万円と、いずれもダウンした。

 21年上期の供給エリア数は全29エリアで、前年同期と比べて3エリア増加した。供給戸数のトップは江東区の539戸で、以下は品川区263戸、川崎市中原区244戸、川崎市川崎区235戸、大田区209戸と続いている。上位5エリアの合計は1490戸で、シェアは3・7㌽ダウンの40・8%。売主・事業主別では、エフ・ジェー・ネクスト805戸、木下不動産373戸、青山メインランド331戸、日本ワークス310戸、TFDコーポレーション243戸と続いており、上位5社のシェアは56・5%(前年同期63・0%)。

 20年に発売された投資用マンションは140物件・6260戸で、前年に比べ物件数は6・1%、戸数は4・7%、それぞれ増加した。戸当たり平均価格は3176万円で前年比1・4%の上昇、㎡単価は120・2万円で1・6%の上昇となった。平均価格は8年連続、単価は3年連続の上昇。供給エリア数は全35エリアで、前年比4エリアの増加。江東区が776戸でトップ、以下は新宿区518戸、台東区360戸、墨田区347戸、大田区329戸の順。上位5エリアの合計は2330戸で、シェアは前年比4・5㌽ダウンの37・2%。

 売主・事業主別の供給トップは900戸を供給したエフ・ジェー・ネクストで、2年連続の首位。以下、青山メインランド830戸、シノケンハーモニー640戸、インヴァランス493戸、木下不動産426戸と続き、上位5社のシェアは前年比0・8㌽ダウンの52・5%だった。

 首都圏の投資用マンション市場は、超低金利などを背景に90年代後半から00年代半ばにかけて供給戸数を伸ばし、07年には9210戸と初めて9000戸を突破。しかし、地価高騰やリーマンショック等により08年に7006戸と急減すると、10年には4583戸にまで落ち込んだ。11年以降は5000戸台から7000戸台で推移しており、20年は前年比4・7%増の6260戸となった。

 今後の首都圏の投資用マンション市場は、コロナ禍にあっても都心エリアの用地取得競争が激しい状態が続いていることから、当面は城東や城北エリア、横浜市、川崎市などのシェアが高いまま推移する見込み。

 調査結果の詳細は、不動産経済研究所が今月下旬刊行予定の資料集『投資用マンション市場動向2021年版』に記載する。

(提供:日刊不動産経済通信)

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