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オフィス需要、面積の拡大が縮小上回る

2021年12月24日

―森ビル調査、「企業心理改善の兆し」も

 森ビルは23日、東京23区に本社を置く大企業など1611社が回答した「2021年東京23区オフィスニーズに関する調査」を発表した。「新規賃借予定あり」と回答した企業は26%で、前年調査より2㌽増加。面積については「拡大予定」の割合が「縮小予定」を上回った。同社は経済活動正常化に向けた動きを背景に「企業心理改善の兆しがみられる」と指摘した。

 調査は今年10月に実施した。「新規賃借予定あり」と回答した412社のうち、面積を拡大するのが163社(40%)、変更なしが104社(25%)、縮小が145社(35%)だった。前年は縮小の割合が拡大を上回っていた。賃借予定の時期は1年以内が33%、2年以内が19%、3年以内が16%という内訳だった。

 新規賃借の理由を聞いたところ、最も多かったのが「働き方の変化に応じたワークプレイスの変更のため」だった。次いで「賃料の安いビルに移りたい」が2番目に多く、「立地の良いビルに移りたい」が3番目だった。前年調査では「賃料の安いビルに移りたい」が最も多く37%に上ったが、今年は29%に縮小した。また、「優秀な人材を確保するため」との回答も前年の10%から13%に増えた。さらに新規賃借予定があるIT企業だけに絞ると面積の拡大が49%、縮小が28%と拡張傾向が強く出た。

 過去1年でオフィスの賃料改定があった企業は19%。うち増額改定が71%(前年88%)、減額が21%(7%)だった。今年から新たに「従業員のオフィス復帰のための課題」も聞いたところ、「従業員同士のディスタンス確保」「オンラインコミュニケーションに関するITツールの導入や拡充」「従業員が魅力的に感じるオフィス空間への改善・改修」の順に多かった。

(提供:日刊不動産経済通信)

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