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国交省、セーフティネット住宅支援強化

2022年09月15日

―住宅を提供する大家の空室リスクに配慮

 国土交通省は、セーフティネット登録住宅(SN住宅)に対する支援を強化する方針だ。23年度概算要求で、SN住宅への改修補助や家賃補助などについて拡充を要望している。住宅提供者である大家向け、制度運用の中心となる都道府県等の地方自治体向け、両面で支援を厚くし、SN住宅の更なる登録を促す。

 SN住宅は、高齢者や障害者、子育て世帯などの住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅として、民間の賃貸住宅を都道府県等に登録するもの。SN住宅のなかでも、入居を要配慮者に限定している「専用住宅」は、要配慮者の入居に対応するための改修補助や家賃低廉化のための補助、入居当初の家賃債務保証料の補助などの支援が受けられる。

 専用住宅に限定されていた、大家への改修費用の補助(戸当たり最大50万円)には、公募をしたものの要配慮者からの入居希望が無かった場合に、要配慮者以外の人の入居も認めることを国交省は要求する。住宅提供者である大家の空室リスクを考慮することで、住宅の登録促進を図る。

 家賃低廉化補助は、入居者が一定の低所得者の場合に、専用住宅を登録した大家に対して、戸当たり月額最大4万円を10年間補助する。4万円のうち、国の負担分は2分の1で2万円。これを、国費総額の限度内であれば、原則10年間の補助期間を各自治体で決定できるようにする。現在の国費総額は1カ月2万円×12カ月×10年=240万円。これを自治体の裁量で、例えば1カ月1万円×12カ月×20年にするなど、支援期間を自治体に任せる選択肢を設けたい考え。

 SN住宅は、8月末時点で全国で75万8612戸の登録がある。専用住宅は、このうち4867戸。

(提供:日刊不動産経済通信)

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