首都圏中古M価格は前月割れ5カ月続く
2023年08月25日
―東京カンテイ、大阪市は前年割れに転換
東京カンテイは24日、7月の中古マンション売り出し希望価格(70㎡換算)をまとめた。首都圏の平均価格は4805万円(前年同月比1・6%増)で、前月より29万円の下落だった。前月比での価格下落は5カ月連続。近畿圏は2905万円(3・0%増)で前月からわずかに強含んだ。大阪市は3888万円(0・4%減)で前月比に加えて前年同月比でも下落に転じた。大阪市の前年割れは20年12月以来となる。
東京都も6408万円(1・7%増)で前月から19万円下落し、東京23区も7034万円(2・7%増)で前月比5万円のわずかな下落だった。一方で都心6区は1億352万円(5・5%増)で前月から51万円の小幅な上昇となった。都心6区の前月比での価格上昇は6カ月連続。城南・城西6区が6885万円(3・1%増)で前月から4万円下落とほぼ横ばい。城北・城東11区も5298万円(0・8%増)で前月より4万円上昇となり、ほぼ横ばいだった。髙橋雅之・主任研究員は「実需に加えて海外も含む投資マネーも、港区など都心の物件に流入している。都心6区の物件だけは価格改定なども減ってきた」と都心へ多様な資金が集まっていると話す。
首都圏の3県は、神奈川県のみ3687万円(4・1%増)で前月より19万円と小幅に上昇して、集計開始後の最高値を更新した。埼玉県は3024万円(2・8%増)で前月から10万円の下落。千葉県も2804万円(6・9%増)で前月から2万円の下落だった。一方で各県の主要都市は前月比で上値を伸ばした。
近畿圏は大阪府が3087万円(0・8%増)で前月より15万円の弱含み。兵庫県は2552万円(6・3%増)となり3カ月連続で前月を上回った。
(提供:日刊不動産経済通信)