9月の首都圏中古M価格は前月比横ばい
2023年10月25日
―東京カンテイ、東京は前月比上昇に転換
東京カンテイは24日、9月の中古マンション売り出し希望価格(70㎡換算)をまとめた。首都圏の平均は4777万円(前年同月比で同額)だった。前月比でも同額の横ばい。東京都は6416万円(前年同月比0・6%増)で前月の価格からも0・6%上昇に転じて、7月の価格も僅かに上回った。神奈川県が3689万円(3・0%増)、埼玉県は3017万円(2・7%増)で、それぞれ前月比では価格上昇に転換して7月の価格と同水準だった。千葉県は、2770万円(5・0%増)で前月より下落が続いた。
首都圏の主要都市の中古マンション価格は、横浜市の3814万円(1・2%増)や、千葉市の2480万円(5・5%増)は、前月と比べて上昇に転じたが、7月の価格を割り込んだ。さいたま市は3856万円(3・5%増)で、2カ月連続の前月比で下落となった。一方で、東京23区は7098万円(2・5%増)で4カ月ぶりに前月より1・0%の上昇へ転じた。23区を詳細にみると、都心6区は1億604万円(7・5%増)で、前月比1・7%の明かな価格上昇がみられた。城南・城西6区も6935万円(2・8%増)も前月より0・9%上昇した。一方で、城北・城東11区は5309万円(0・3%減)と、前月から0・3%上昇したが、前年同月からは下落した。髙橋雅之・主任研究員は「安定した価値を見込める都心だけは、投資も含めたニーズが集まっている。現在の都心の価格上昇は、周辺への波及がない」と分析した。
他のエリアは近畿圏の平均が2886万円(0・3%増)。主要都市の大阪市は3854万円(1・4%減)と前年割れで、前月比の下落も5カ月連続となっており、調整局面への移行段階とみられる。
(提供:日刊不動産経済通信)