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24年度税制改正大綱、子育て支援手厚く

2023年12月15日

―住宅ローン減税の借入限度額など優遇

 24年度与党税制改正大綱が14日、決定した。24年入居分から借入限度額の縮減が決定されていた住宅ローン減税は、子育て世帯・若者夫婦世帯(以下、子育て世帯等)に限り、24年入居分は現行の限度額が維持されることが決まった。リフォーム税制は現行制度を2年間延長し、子育て世帯等への拡充を24年限定で実施する。

 政府・与党は当初、子育て・若者夫婦世帯の借入限度額の優遇は2年間(25年入居まで)、リフォーム税制の子育て拡充も2年間とする方向で調整していた。住宅ローン減税が、「子ども関係税制」として高校生のいる世帯の扶養控除の縮小なども含めた一体で議論されるなか、13日の与党協議の結果、借入限度額の優遇などは、24年限りの措置となった。方向性は示しつつ扶養控除の正式な結論が25年度に先送りとなったことの影響。住宅に関しては「現下の急激な住宅価格の上昇等を踏まえ、令和6年限りの措置として先行的に対応する」(大綱)という立ち位置で決着した。住宅ローン減税の25年以降の入居分については、来年度に24年と同様の方向で再び検討されることになる。

 23年末で期限切れとなる住宅ローン減税の床面積要件の緩和措置(新築かつ1000万円以下の所得の場合に床面積要件を原則の50㎡から40㎡に引下げ)は、24年まで延長が決定。省エネ基準を満たさない省エネ性能の低い住宅は、予定通り24年から住宅ローン減税の対象から外れることとなった。

◎固定資産税の負担調整措置も延長が決定

 土地に係る固定資産税の負担調整措置と、市町村等が一定の税負担の引下げを可能とする条例減額制度は、3年間の延長が決定した。固定資産税の負担を軽減する調整措置が廃止されると、既に物価高騰などに苦しんでいる経営者を更に苦しめ、コロナ禍を経た経済回復の歩みに悪影響を及ぼしかねないことから、不動産業界が強く求めていた項目だった。このほか、住宅・不動産業界の延長要望は概ね通る形となった。

(提供:日刊不動産経済通信)

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