中古Ｍ価格は前年超え、戸建は前年割れ

―4レインズ動向、住宅成約の件数伸びる

　不動産流通推進センターは、23年12月に全国の指定流通機構（レインズシステム）に成約報告があった売買の取引事例のうち、既存住宅の動向をこのほど公表した。中古マンションの成約価格は3792万円（前年同月比9・00％増）、成約㎡単価は57・42万円（7・47％増）となり、ともに43カ月連続で前年同月を上回った。成約件数は5546件（4・01％増）で、8カ月連続の前年超え。一方、中古戸建の成約価格は2609万円（0・50％減）で前年同月を下回る数値が2カ月続いた。成約件数は3485件（12・02％増）で前年より2ケタ増だった。

　中古マンションのエリア別に成約価格をみると、首都圏で4836万円（9・71％増）、近畿圏で3015万円（10・56％増）、九州・沖縄で2503万円（8・97％増）と成約件数の多いエリアでの10％近い伸びが、全国の数値も牽引したとみられる。他エリアでは、中部圏は2347万円（0・69％増）で、ほぼ横ばいの水準。また、北海道のみ、2165万円（1・50％減）で前年を下回った。成約件数は、首都圏の2875件（3・64％増）、近畿圏の1298件（2・69％増）が前年より増加したほか、九州・沖縄が416件（23・08％増）の大幅増加となった。

　中古戸建の成約価格は、首都圏の3967万円（0・46％増）や近畿圏の2315万円（3・63％増）を始め上昇したエリアが多かったが、北陸の1332万円（6・26％減）や四国の1464万円（8・21％減）は前年割れで、全国でわずかに前年を下回った。成約件数は、首都圏の994件（3・43％増）は前年超えで、北海道の252件（26・63％増）など大幅な増加も多く、全国の2ケタ増につながった。