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二地域居住促進する改正法案を閣議決定

2024年02月13日

─政府、地域と居住者のミスマッチ防ぐ

 政府は9日、二地域居住者を増やすための新たな制度を盛り込んだ「広域的地域活性化基盤整備法」の改正案を閣議決定した。二地域居住の実現に重要な、居住者受入れ地域の住まい・なりわい(仕事)・コミュニティの確保を支援する。改正法案には、不動産業者もなり手として想定されている「二地域居住等支援法人」の制度創設も含まれる。所管の国土交通省は、2月上旬の通常国会提出を目指す。

 広域地域活性化法は、観光客など広域からの来訪者を増やすため、都道府県によるインフラ整備を支援してきた。改正により、求める二地域居住者像などを示す二地域居住の基本方針「特定居住促進計画」を、市町村が作成できるようにする。計画は住民の意見を取り入れてから公表し、地域と二地域居住者の求めるもののミスマッチを防ぐ。また、計画に定められた二地域居住拠点の整備事業では、柔軟な事業実施のための特例も設ける。例えば、住居専用地域で二地域居住者向けのコワーキングスペースを開設しやすくする。

 官民連携も強化する。市町村長は、二地域居住促進の活動を行うNPO法人や不動産業者などを「二地域居住等支援法人」として指定できるようにする。支援法人には、空き家や仕事に関する情報を提供する。支援法人は、市町村長に対して特定居住促進計画の作成や変更の提案も可能。

 改正案が国会で成立した場合、施行は秋頃の予定。市町村の特定居住促進計画作成を施行後5年間で600件、支援法人指定数を同期間600法人を目標とする。閣議決定を受け、斉藤鉄夫・国土交通大臣は「二地域居住の普及定着を通じ地方への人の流れを創出・拡大し、地域活性化を図っていきたい」と述べた。

(提供:日刊不動産経済通信)

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