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住生活基本計画、面積水準の撤廃を検討

2024年04月24日

―国交省、今秋からの見直し議論で本腰

 国土交通省は、新たな住生活基本計画の策定に向けた議論を今秋にも開始する。そのなかで、国交省が最低居住面積水準・誘導居住面積水準の撤廃に向けた検討に本腰を入れることが分かった。前身の「住宅建設五箇年計画」(1966~2005年、全8期)から、数値や名称を変えつつも掲げられてきた面積水準。家族のあり方や住まいに対する国民の価値観が多様化するなか、国が住宅のあるべき姿として一律に広さを示すことの是非は、改定議論の焦点となりそうだ。

 住生活基本計画は、住生活基本法に基づき、10年間の住宅政策の方向性を示すもので、5年ごとに見直される。現行計画は21年3月閣議決定。次期計画は26年3月の閣議決定となる。計画内で、最低居住面積水準は健康で文化的な住生活を営むため必要不可欠な面積、誘導居住面積水準は豊かな住生活実現のための面積として、世帯人数別に設定されている(表)。

 面積水準は各種政策のベースになってきた。現在の住宅ローン減税の床面積要件「40㎡」(新築で24年までに建築確認の場合)は、最低居住面積水準の3人の40㎡をベースに設定された。夫婦と子一人という想定だ(10歳未満は人数カウントで優遇)。統計調査の対象にもなっている。総務省の「住宅・土地統計調査」では、面積水準の適否の調査が行われる。直近の18年調査では、最低居住面積水準を満たす世帯は90・1%、誘導居住面積水準を満たす世帯は57・2%だった。

 一方、国交省の調査では、住まい選びでは都市部を中心に「仕事や通勤の利便性」や「子育て・教育のしやすさ」を重視する割合が増え、「居住空間のゆとり」を重視する割合が減少している。面積水準が撤廃されれば、補助など優遇政策の面積要件の設定で、より柔軟かつ実態・ニーズに即した設定が可能になる。ただ、影響も多大であり、省内からは「面積目安」などと名称を変えて残る可能性を指摘する声もある。面積水準の是非は、現計画の検討時にも議論となっていた。当時の委員からは「国民の価値観が多様化しているなか一律的な誘導水準を設けるのは現実的ではない」との声があったが、撤廃には至っていない。

 ◎住宅に面積目標を掲げたのは76年から

 国が住宅の広さを目標に設定したのは、住生活基本計画の前身、住宅建設計画法に基づく「住宅建設五箇年計画」から。戦後の住宅不足解消を目的としており、広さについては第1期計画(66~70年)の「小世帯9畳以上、一般世帯12畳以上」の目標で始まった。第3期計画(76~80年)が示した「最低居住水準・平均居住水準」で初めて面積が掲げられた(最低=4人世帯50㎡など、平均=4人世帯86㎡など)。住宅が量的に充足すると、住宅政策は質・ストック重視の考え方に移った。同法・同計画は役割を終え、住宅政策の方針を定める役割は住生活基本法に引き継がれている。

(提供:日刊不動産経済通信)

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