首都圏の中古M価格6カ月連続前年割れ
2024年05月29日
―アットH、東京23区の最高値9カ月更新
アットホームは28日、4月の首都圏における住宅売り出し価格の動向を公表した。戸当たり平均価格は中古マンションで3872万円(前年同月比1・0%減)だった。前年割れは6カ月連続。一方、東京23区に限ると5214万円(5・0%増)まで上昇し、9カ月連続で調査開始した17年からの最高値を更新した。新築戸建の平均価格は、首都圏で4541万円(1・1%減)となり、3カ月連続で前年より下落した。
アットホームラボ執行役員の磐前淳子氏は、「中古マンションの価格は東京23区の中でも色合いが異なる。都心5区は強い伸びだが、城北や城東は横ばい気味」と話す。東京都下は3206万円(1・0%減)、神奈川県で横浜市・川崎市は3389万円(0・4%減)、埼玉県でさいたま市が3338万円(3・3%減)など、首都圏8エリアの過半数が前年割れだった。ただ、横浜市・川崎市を除いた神奈川県他は2641万円(2・1%増)で、17年の調査開始以降の最高値を記録。磐前氏は「湘南エリアで、都心へのアクセスも良く、開発計画も多い辻堂などで、物件の価格・件数ともに堅調」と話す。
新築戸建をエリア別にみると、東京23区の6866万円(1・1%減)を始め、7エリアで前年割れだった。特に、さいたま市を除く埼玉県他は3663万円(0・5%減)で、48カ月ぶりに前年同月を下回った。神奈川県他のみ4062万円(1・2%増)で前年同月を上回り、2カ月連続で17年の調査開始からの最高値となった。前月比では、東京23区の0・3%の下落を除いて7エリアで上昇、首都圏全体では横ばいの傾向だった。
(提供:日刊不動産経済通信)