全国のマンション市場規模は5兆円続く
2024年08月02日
―カンテイ、中古は4兆円・新築は1兆円
東京カンテイは1日、第2四半期(2Q、4~6月)におけるマンション市場の調査結果を公表した。戸当たり平均価格と戸数を掛けた全国の市場規模は、中古マンションが4兆302億5100万円(前年同期比7・8%増)、新築マンションが1兆333億8300万円(5・2%減)で、新築と中古を合わせて5兆636億3400万円(4・8%増)だった。マンションの市場規模は23年1Qに初の5兆円台を記録し、同4Qから5兆円台が3期連続となった。
中古マンションの市場規模は、4兆円の大台に初めて届いた1Qから2期連続の4兆円台。全国の流通戸数は11万7770戸(8・9%増)だった。23年は前年同期比で2ケタ増が続いていたため、拡大幅は鈍化している。首都圏では流通戸数が5万6238戸(4・7%増)だった。平均坪単価は、築5年以内が463・5万円(11・3%増)、築10年以内も389・5万円(9・4%増)と高水準。同社の髙橋雅之主任研究員は「新築マンションの供給が限られているため、新築の代替と消費者が許容する中古マンションの幅は、築10年以内にまで広がったとみられる」と話す。一方、築30年超の築古物件に限ると平均坪単価は156・7万円(4・7%減)で前年割れだった。
新築マンションは、首都圏の供給戸数が7021戸(15・4%減)と大きく減少した。坪単価は414・4万円(10・2%増)で300万円台に下落した1Qから回復したため、市場規模は5450億4300万円(11・3%減)だった。ただ、近畿圏や中部圏は市場規模が10%以上の伸びをみせたため、全国の市場規模は1兆円台を保った。
(提供:日刊不動産経済通信)