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都心居住を選ぶパワーカップルは賃貸へ

2024年09月04日

―三菱UFJ信、マンション価格の上昇で

 三菱UFJ信託銀行は3日、パワーカップルの東京都心居住に関するレポートを公表した。都心5区で新築・中古を問わずマンション価格は上昇したため、相対的に割安感のある賃貸マンションへの注目度が高まると分析。世帯年収1500万円以上のパワーカップルであってもマンションの購入は難しくなる市況を踏まえて、今後は居住する住宅に賃貸マンションを選ぶ方向性が強まる見通しを解説した。

 中古マンション市場の現状として、面積を70㎡に換算して築10年、駅徒歩分数5分などに設定した推計値の価格をみると、14年から23年の間に都心5区の平均は64%の上昇がみられた。千代田区、港区、渋谷区は1億円を超過。これら3区は富裕層と個人投資家による居住と投資の両面での取得があるとする。1億円に近い水準への上昇だった中央区と新宿区は、相対的に実需層の割合が多く価格上昇余地は小さく、都心5区でも二極化が起きる可能性があるとみている。

 一方で賃貸マンションの賃料の推移は、23年は14年と比べて都心5区でも17%の上昇で、東京都における世帯収入の増加率の23%を下回った。背景に、投資家の投資意欲が強く新築の供給は続き、利回りの低下(物件価格の上昇)を投資家が負担してきた構造があるためだ。ただ、賃貸マンション市場も賃料が上昇する段階に入り、パワーカップルが割安感ある賃料で入居できる期間は短くなってきているという。

 不動産コンサルティング部の舩窪芳和ジュニアフェローは「賃貸マンションは着工戸数が堅調で新築を含めた供給から豊富な選択肢がある。都心居住の観点においてパワーカップルでも賃貸マンションを選ぶ状況が当面は続く見通しだ」と話す。

(提供:日刊不動産経済通信)

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