建築確認申請のやり直しと仕様変更費用の負担に関して相談させて下さい。
Q.ご相談内容
<属性>
・新築一戸建(木造3階建)
・建築条件付き、土地+建物=●万円というセット商品(ただし間取りは買主にてある程度自由に決められる仕様)
<状況>
12月中旬に建築確認申請が終わり、建築工程表の提示待ち(基礎工事にも入っていない。)
<事象>
・建築確認申請前では洋室(居室)となっていた部屋が建築確認申請後は納戸となっていた。
・3F北側の部屋(居室目的)で、クローゼット有、2面は窓有となっていたが、北側が隣と近接していたため居室としての採光基準に満たなかった模様。
・建築士から買主に納戸で申請するとの説明なし。不動産会社からは建築請負契約書に「目的物件の建築確認申請の際に居室部分を納戸申請する場合がございます。」との規定があり、買主への確認が不要との認識が示される。
・不動産会社に、当部屋をどうにか「居室」とするよう相談したところ、トップライト窓とすれば可能との話があり、建築確認申請のやり直しを含め、現在不動産会社にて進め方を検討中
<補足>
・間取りは買主にて変更を加えたが、最初の間取りの提案書においても上記部屋部分は間取りの変更は加えていないが洋室の記載となっている。また、この部屋を含めて「4LDK」との記載となっている。(その他注意文言なし)
<ご照会>
・タイミングが間に合ったため、当部屋を「居室」とするよう進められそうですが、トップライト窓とするための費用負担はセット商品の費用に含まれませんでしょうか。<補足>にあるとおり提案書どおりに建築を進めれば当部屋部分は納戸となるため提案書は優良誤認となります。居室とするためにはトップライト窓が必要となりますが、それはセット商品の標準仕様であって買主の追加負担にはならないと理解しています。
・そもそも、建築請負契約書の規定は今回の場合も適用されるものなのでしょうか。建築士は納戸に変更となることを買主に説明する必要はなかったのでしょうか。
A.東急リバブルからの回答
間取については、物件においては重要事項にあたり、不動産業者、建築士ともに、法的な説明義務を負います。
したがって、今回の物件の間取についてどのような説明がなされていたのかが重要となります。
本件では、契約書には納戸で申請する場合があるとの規定があることから、建築士も不動産業者も、明確な説明をしていないようですが、そもそも洋室記載の提案書で話をしていたにもかかわらず、契約書に当該規定を入れ、その規定を根拠に、何らの説明なしで納戸申請をするというのは、重要事項の説明義務違反と認定される可能性が高いと思います。
たしかに、提案書よりも実際の契約書の内容が法的には優先すると考えられますが、当該契約の内容自体を把握していなかったとすれば、納戸から洋室に変更するための費用負担を業者に求める交渉は可能であると思います。
建築請負契約書に発注主として押印をしている以上は、契約の内容を把握していたはずとの主張がなされることも十分に想定されますので、もしそのような理由で対応を拒絶されるようであれば、業者を管轄している行政庁の窓口に対応についてご相談されてはいかがでしょうか。
ご相談への回答について
「不動産なんでもネット相談室」は、実際にお客様より相談いただいた内容に、東急リバブルが中立的な視点で回答した内容を記載しております。不動産に関してご不明点がありましたらご参考ください。