ペット飼育による敷金礼金の上乗せ、原状回復費用の請求は一般的なことでしょうか?また、相場はどのくらいでしょうか?
Q.ご相談内容
現在海外に駐在しておりまして、今月末に帰国となるので、日本の住居として分譲賃貸マンションの契約を考えています。 ペット(猫1匹)を飼うため2カ月だった礼金が3か月、1カ月だった敷金が二カ月に増えるとのことですが、契約書には「退去時に敷金二か月分償却」と記載がありました。 また、更にペットによる汚れや匂いなどがあった場合、敷金二か月分償却の他にも原状回復費を請求する可能性がある、と記載がありました。 礼金3カ月、というのがそもそも高すぎる気がするのですが、更に敷金二カ月が退去時に償却される、という契約は、ペット飼育であれば普通にあることなのでしょうか? また本来ですと、勤務している会社が代行会社を利用し、転貸借契約をするはずだったのですが、分譲マンションのオーナーが代行契約は不可とし、個人契約となっております。 さらに、初期費用の見積もりが届いたのですが、契約書を交わす前に料金の振込を催促されています。 以上から、色々と不信に感じ、契約を迷っております。 物件自体はとても良いのですが、請求額が高額すぎることなどが気になっています。
A.東急リバブルからの回答
ペット飼育にともない、礼金や敷金が上積みされるという契約は多くございます。どうしてもペット飼育の物件は原状回復費用が多くかかる傾向がございますので、その分の負担を借主に求める契約は現状の賃貸では多く見受けられます。しかし、礼金3か月に敷金2か月を償却するとなると、賃料の5か月分を事実上貸主に支払っていることになり、一般の居住用物件の賃貸条件からすると、非常に高いと感じます。比較的礼金が高いとされている関西地域においても、高くて3か月程度までがほとんどであり、それ以上の物件になると、そもそも借り手がつかないので、貸主もそのような条件は設定しないのです。したがいまして、可能であれば、礼金を下げてもらうことや、敷金の償却条件を外してもらえないか、交渉をされることをおすすめいたします。
それから個人契約を貸主が希望しているとのことですが、代行業者が入ることを嫌がる貸主も一定数います。借主側に代行業者が入ることで、契約条件の交渉が借主ペースで進むことを嫌がるのがその理由の一つです。お勤めの会社様が個人契約でも問題ないかは事前にご確認ください。
契約金の振り込みのタイミングについては、賃貸の実態では、契約書締結前に支払うことも多くございます。
初期費用の振り込みと鍵が引き換えといった扱いをしている物件がほとんどです。ただ、お振込の前に必ず入られる物件の基本的条件の説明は必ず受けるようにしてください。ご納得のうえ、ご入金をしてください。
契約段階で要望が多い貸主は一般的に契約終了後の原状回復においても、要望が多い傾向がございます。
原状回復の清算については、現在は国交省の平成23年ガイドラインに沿って行うのが一般的でありますが、中にはそれよりも借主に厳しい条件での契約になっていることもございます。原状回復の清算の条件については、特に十分にご説明を受けられるようにしてください。仲介会社が間に入られているのであれば、その担当者に
事前にご確認いただき、ご納得のうえでご入居されるようにしてください。
ご相談への回答について
「不動産なんでもネット相談室」は、実際にお客様より相談いただいた内容に、東急リバブルが中立的な視点で回答した内容を記載しております。不動産に関してご不明点がありましたらご参考ください。