Q.貸借契約中の持ち家を売却したいのですが、どうすればよいですか?
A.通常の賃貸借契約は、法的には更新が前提となっており、貸主側から解約を申し出る場合には、法的に正当と認められる事由が必要となります。たとえば、建物が老朽化で建て替えをせざる得ないような場合、介護が必要な状況になったが、現在住んでいる家ではそれが難しいという事情があるような場合が代表的な例ですが、このように、借主が継続して住む権利よりも、貸主が建物を利用する利益の方が高いと判断させるようなケースで無い限りは正当事由は認められません。また、立退き料も請求されることが多く、通常、賃料の3~5ヶ月分が相場とされております。 まずは、入居者に事情をよくご説明をされ、退去についてお願いをしてみてはいかがでしょうか。そのままご退去に応じていただければそれでよいですが、もし、退去を拒否された場合にはそれ以上、退去を求めるのは法律的には難しいですし、退去に応じるが立退き費用を請求されるということも想定すべきだと思います。