宅建業者に売却した建物の契約不適合責任と転取得者への責任について教えてください。
Q.ご相談内容
3月に築浅の自宅を宅建業者に買い取ってもらったのですが、契約不適合責任を2年間負う契約をむすんでしまいました。
業者が買い取る場合は個人の売主は契約不適合責任を負わない、と最近知ったのですが怪しい業者なのでしょうか?
また、売却した家は裏の住人が所有する擁壁の水抜穴からの雨水に関するトラブルがありました。
業者にはそのことも全て話して、所有者から、対応できない、私達側で対応してほしいなどの内容の手紙を受け取った(同意していませんし、引っ越しが決まったので何もしていません)ので渡していますが、買取の契約書には特にそのことに関して記載はありませんでした。
裏の方は私達に対して返事をしているので、今後このことも2年間、またはそれ以降業者から持ち主が変わっても私達が責任を負うのでしょうか?
裏の方は立地的に私達が引っ越したことは知らないと思うので、連絡が来るとすれば私達に来ると思います。その場合は、現在の持ち主である業者に連絡してください、でよいのでしょうか?
私たちが負う責任とはどういった内容なのかわからず質問いたしました。
A.東急リバブルからの回答
まず、契約不適合責任を負うかどうかについてですが、宅建業法では売主が宅建業者の場合に、契約不適合責任を負わないという契約は無効となりますが、個人が売主で買主が宅建業者の場合に、契約不適合責任を負わないという法的なルールはございません。
したがって、契約書に契約不適合責任を負う旨の記載があるのであれば、売主は契約どおり契約不適合責任を負うことになります。
ただ、メールによれば、雨水の件は買主にすべてご説明をされているとのことです。
買主がそれをわかって買ったことになりますので、その次に持ち主が変わったとしても、契約不適合責任を負うのはその業者です。
契約不適合責任というのは売買当事者間で「隠れた瑕疵」が存在した場合に売主が負う責任です。
雨水トラブルは買主がすでに分かっているトラブルなので、「隠れた瑕疵」にはあたりません。
またすでに所有権を持っていない土地については、対応することができませんので、当然、現在の所有者の業者に連絡をしてもらうということになります。
契約書にトラブルの件の記載が何もないというのは気になりますので、今からでも遅くないので、買主の業者と認識を確認しできれば書面にしておいた方がよいかもしれません。
書面作成は、宅建業者である買主にお願いすればよいと思います。
ご相談への回答について
「不動産なんでもネット相談室」は、実際にお客様より相談いただいた内容に、東急リバブルが中立的な視点で回答した内容を記載しております。不動産に関してご不明点がありましたらご参考ください。