Q.購入予定の建物に設定されている、仮登記の処理について質問です。
A.登記は設定した順位で優先が決まるので、まず、売買予約の仮登記がついている土地は、売買予約の権利者が権利を発動させて場合には、たとえその後に別の方に所有権が移転していても、売買予約をしていた方に所有権が移転することになります。 もちろんそういった場合に現所有者に対して損害賠償ができるような内容の契約を締結することはできますが、予約の権利者が仮登記を本登記に替えてしまえばそれまでなので、あまり意味は無いと思います。したがって、通常は、売買予約の仮登記を抹消したうえで売買契約をするということが一般的です。 また、設定予約の仮登記より前の番号で抵当権の設定登記がなされている場合には、当然抵当権が優先されるので、もし売買予約の仮登記が本登記になったあとに抵当権が行使されれば、新たな所有者のもとで競売などがなされ、換価手続きをとられることになります。 ですので、こういったことがないように、通常では、抵当権設定登記を抹消したうえで、売買取引を行うことが一般的です。