麻布エリアについて
国際色豊かな高級住宅地から庶民の街まで
麻布エリアに麻布という町名はなく、東麻布、麻布狸穴(まみあな)町、麻布永坂町、麻布十番、元麻布、南麻布、西麻布、麻布台から成り、それぞれに特色のある街並みを形成しています。
大使館や外資系企業などが多く、国際色豊かなエリアである点は共通していますが、六本木通りと外苑西通りの交差点周辺の西麻布は、表通りは有名な焼肉店などが揃いますが、一歩奥に入ると閑静な住宅地が続きます。
江戸時代棚倉藩の藩主だった阿部家が、下屋敷のあった場所を、明治以降その子孫が分譲住宅地や賃貸住宅を開発してきたという経緯があります。
そこに明治・大正から昭和にかけて、当時の都心から少し離れた静かな住宅地を求める富裕層が多数住まうようになり、高級住宅地として知られるようになったそうです。
元麻布は江戸時代の麻布村の中心地だったといわれ、名門高校として知られ、政財界から文化・芸能まで幅広い人材を送り出してきた麻布高校があります。
その南に連なる南麻布には約6.7万㎡と広大な敷地を有し、趣ある日本庭園で知られる有栖川宮記念公園や麻布運動場などがあり、都心のなかでも緑豊かなエリアといっていいでしょう。
麻布エリアのなかでも、他のエリアとやや異なる特色を持っているのが、麻布十番。
比較的低地にあり、明治以降職人などが居住し、下町的な街並みが形成されてきました。大正から昭和にかけては、演芸場、映画館などが建ち並び、神楽坂と並ぶ繁華街として発展しました。
しかし、戦後は都電の廃止などによって「都心にある陸の孤島」と呼ばれるようになり、周辺の六本木の賑わいからやや取り残されることになりました。結果的に大規模なビルやマンションの開発などが行われず、下町情緒が漂う庶民的な街並みが維持されてきました。
それが、都営大江戸線・東京メトロ南北線の麻布十番駅の開業によって客足が戻るようになり、外国人も多い国際色豊かなエリアにありながら、下町風情を残す希少性の高いエリアとして人気が高まっているようです。
麻布十番商店街には、昔ながらの商店やオシャレなカフェ、雑貨店等が並び、夏に行われる麻布十番納涼まつりなど大変な賑わいを見せています。
桜田通りをはさんだ東麻布にも古くからの住宅地が残り、商店街も活気があります。麻布十番同様に、かつては庶民の住宅地として栄えたエリアで、いまもその面影が残されています。その北側に続く麻布狸穴町、麻布永坂町、麻布台には外務省飯倉公館やロシア大使館などがあり、国際色豊かな飲食店も多くなっています。現在、虎ノ門・麻布台プロジェクトが2023年3月末竣工を目指して進行中。約8.1haある区域には3棟の高層タワーと中央広場、低層棟で構成され、オフィスや住居などが入居します。
2020年9月更新
※上記は2020年9月現在の情報です。ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承ください。