マンションの収納が足りない!困った時の対処法をご紹介
マンションは、専有部分のみが自由に使える場所。廊下やベランダなどに物を置くことは、消防の観点からも禁止されているケースがほとんどです。一戸建ての場合は、庭に物置を設置したり、駐車場の一角に荷物を置いたりできますが、マンションの場合はそういった自由度がないため、室内にものがあふれてしまって困っている方も多いのではないでしょうか。今回はそんな困ったときの対処法についてお伝えしていきます。
目次
マンションの廊下やべランダに物を置いてはいけない理由
マンションの廊下やベランダに物を置いてはいけないのには理由があります。マンションの廊下やベランダは「共用部分」とされており、住民がシェアする場所なので私物を置くことは、権利関係からみてもそもそもNG行為。また、消防法や自治体の火災予防条例では、「マンションの共有部分に物を置いてはいけない」との規定があります。地震や火災発生時、住民の避難の邪魔になる、物に火が燃え移って避難路をふさぐなどのリスクをなくすためです。
収納が足りないと感じる3つの理由
マンション住民にとって収納の数が少ないと感じる理由には、主に下記の3つがあげられます。
- 1. 収納スペースを上手に活用できていない
- 2. そもそも収納スペースが少ない
- 3. 物が多い
備え付けのクローゼットや押入れがあっても、整理できていなかったり、デッドスペースがあったりして、上手に活用できていない。
家族の人数や持ち物の量に対して収納スペースが不足している。
収納容量よりも物が多く、しまいきれない。
一戸建てに比べると、利用するスペースに自由度がなく、収納が足りなくなってしまうマンション。最近では、収納スペースを重視したマンションが増えてきました。しかし、一戸建てと比べると、庭や玄関先、駐車場などが自由に使えないため、どうしても収納できる場所が限られてしまっています。
①収納スペースを上手に活用できていない→今の収納を見直す
自室の収納スペースが足りないと感じたら、まずは現時点での収納の仕方を見直してみましょう。デッドスペースの活用や物の入れ方を工夫することで、収納スペースを確保できるかもしれません。
収納の高さを使う工夫をする
奥行きや深さのある引き出し、クローゼットなどはデッドスペースが生まれやすいです。「縦」を意識することで、空間を生かした収納を実現できます。
例えばキッチンやシンク、コンロの下の収納には、ファイルボックスを使うことで物を立てて取り出しやすくすることができます。押入れは、布団をしまうだけでなく、突っ張り棒や下部にチェストを設置することで新たな収納スペースが確保できます。
使う頻度に合わせた収納ができているか確認する
収納スペースを圧迫しがちな季節家電や布団、衣類は使用頻度に合わせた収納や取り出しやすさを意識しましょう。衣類であれば、使用頻度の高い衣類は手前に、シーズンオフの衣類は奥にしまうことに注力します。季節家電は、使わないシーズンでは奥にしまっても普段の生活で困ることはありません。冬に使う毛布、夏に使うタオルケットなど意外とかさばるとかさばばる季節布団は、クリーニング後に圧縮袋へ入れ、できるだけスペースを使わないように収納する工夫をしましょう。
②そもそも収納スペースが少ない→収納スペースを増やす
収納スペースが少ない場合は、工夫次第で収納スペースを増やすことが可能です。収納スペースを増やしたい時のために、いくつかの方法をご紹介します。
突っ張り棒を活用する
安価だが立派な収納スペースを作れる。
突っ張り棒にカーテンや布をかけることで目隠しとなり、新たに収納スペースを作ることができます。室内のデッドスペースの前に設置すれば、これまでどう使えばよいか分からなかったスペースが収納空間に早変わりします。
最近は、壁がない場所にもスペースが確保できるよう、天井と床を突っ張るタイプも販売されています。安価に購入でき、活用の幅が広い優秀なアイテムといえるでしょう。
デッドスペースを活用する
意外と見逃しがちなのが、家具と家具の間、家具と床の間などの「隙間」です。これらの隙間も有効活用すれば、立派な収納スペースになります。細めのラックやボックスなどを設置すれば、ちょっとした小物置場として使えます。
サイズの合う既製品がない場合は、オーダーメイド家具やDIYもおすすめです。
壁を活用する
壁にフックを取り付ければ、バッグや帽子などを掛けることが可能です。また、壁に直接板を取り付ければ、飾り棚として利用できます。ただし、壁に穴を開けることに抵抗がある人であれば、突っ張り棒とワイヤーネットが組み合わさったタイプを使い、そこにフックを付けて収納スペースとするのもいいでしょう。
③物が多い→捨てられるモノは捨てる
収納スペースの見直しや収納場所を増やしたにもかかわらず、収納が足りないという人は、そもそも物を持ちすぎている可能性があります。趣味のグッズや子どもの作品、思い出の品など愛着がある物ほど捨てることは難しいでしょう。しかし、部屋の中に物があふれて快適な暮らしを得られないのであれば、いるかいらないかを定期的に見直す必要があります。
いつか使うかもしれないから捨てられない
捨てられない物の代表格が「いつか使うかもしれない物」です。
自宅に「いつか使うかもしれない物」がたくさんあるなら、まずはジャッジする期限を決めましょう。「1年以内に使用しなければ処分する」と決めて1カ所にまとめておき、期限内に1度も使わなければ処分します。
愛着があって捨てられない
思い出の品や子どもの作品など、愛着のある物も増えすぎるようであれば手放す覚悟が必要です。写真や画像データにしてアルバムにまとめる、信頼できる人や該当の物を必要としている人に譲るなどすれば、思い出を消すことなく手放せます。どうしても手元に残しておきたいなら、リメイクして保管する方法もあります。必要としている人に譲るというのもいいでしょう。
もう収納する場所がない!という場合に、検討したいトランクルーム
収納スペースを確保するために手を尽くしても収まらない場合は、トランクルームを利用してみましょう。トランクルームとは、自宅の収納の延長として利用する事ができる収納サービスのことです。収納できるものは、衣類や季節家電、アルバムなどの思い出の品などさまざまです。月額料金はかかるものの、自宅とは別に収納スペースを持つことで、部屋を広く使える、大事なものを処分する必要がないなどの理由から、利用者が増えているサービスです。
荷物の預かりサービスには、入出庫に制限、もしくは別途費用がかかるケースもありますが、トランクルームは荷物の出し入れを自由にできるうえ、屋内型施設の場合、空調設備やセキュリティ対策が整っていることも多く、安心して大事な家財を預けることができます。
トランクルームには種類が2つある
トランクルームには、「屋内型タイプ」と「屋外型タイプ」の2種類があります。
「屋内型タイプ」は建物内にパーテーションなどで仕切りを作り、収納スペースを確保したタイプのトランクルームです。防犯カメラやオートロック機能などセキュリティ対策がされているため、安心して荷物を保管できます。空調設備が整っているため、繊細な管理を必要とする物の保管に適しています。
「屋外型タイプ」は、外に置いてある倉庫やコンテナをトランクルームとして加工したものです。天候や湿度、気温の影響を受けやすいのが難点ではありますが、それらの影響を受けない荷物の保管には向いています。
かかる費用は必ずチェックを
トランクルームを利用するには費用がかかります。利用時にかかる費用は「初期費用」「月額利用料金」などです。
「初期費用」は、契約手続き時に必要な料金で、保証金や礼金、敷金、仲介料などを含みます。「月額利用料金」には、施設管理費や口座引落手数料が含まれます。「その他」は、トランクルームの運搬サービスの利用料金や月額料金の支払いが遅れた先に発生する遅延金などがあります。
ただし、これらは会社によってかかるもの、かからないものがあります。価格にも差があるので、それぞれで必ずチェックするようにしてください。
大切なものを預けるからこそ知っておきたい、セキュリティや保険の内容
トランクルームの運営業者の中には、火災保険と盗難保険の加入を求めてくるところもあります。トランクルームを利用する際に必ずしも保険に加入する必要はありませんが、万一の場合に備えておきたい人もいるでしょう。各種保険への加入を検討している場合は、事前に確認しておくことが重要です。
また、セキュリティ面についても運営業者ごとに異なるため、前もって確認しましょう。
ここも抑えておきたい、チェックポイント
トランクルームを利用するのであれば、駐車場や運搬代行サービスの有無、出し入れ可能な時間を確認しておくことも必要です。
収納している荷物が必要になった際、すぐに取り出せないと困ってしまうことになります。このため、24時間出し入れが可能なのか、もしくは時間に制約があるかどうかをチェックしておきましょう。運営会社によっては、営業時間中のみ出し入れが可能、荷物の出し入れに予約が必要など、条件を定めている会社もあります。
また、トランクルームへの荷物の運搬は基本的には自分で行います。車で運ぶのであれば駐車場の有無を確認しておきましょう。車を所有していないなどの理由で運ぶのが難しいときは、運搬代行サービスを使うのも手です。
まとめ
マンション収納が足りない時は、収納スペースの有効活用や収納家具を増やす、物を減らすなどの工夫が必要です。以下の3つのポイントから、整理を進めてみてはいかがでしょうか。
- ①収納スペースを上手に活用できていない→今の収納を見直す
- ②そもそも収納スペースが少ない→収納スペースを増やす
- ③物が多い→捨てられるモノは捨てる
それでも足りない場合は、トランクルームの利用を検討してみてください。上手に収納スペースを確保して、快適な居住空間を手に入れましょう。
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