“ここでしか聞けない話”不動産融資の舞台裏編
- 社外専門家と会計士の対談
融資が出やすい物件とは?!不動産投資で気になる銀行の稟議・金利・貸出期間など不動産売買に欠かせない融資の舞台裏を解説します。
動画もくじ
- 00:33
- 冒頭ご挨拶
- 00:52
- 講師紹介
- 01:20
- 銀行融資の稟議の流れ
- 02:47
- 融資を受けにくい物件
- 03:56
- 融資を受け易い物件
- 04:53
- 借入金利を下げる方法
- 06:34
- 借入期間を延ばすコツ
- 08:00
- 有利な交渉方法
- 09:42
- 締めのご挨拶
動画の要約
不動産売買には欠かせない融資の舞台裏について
銀行からの融資を、有利に受けるには?
不動産投資をする際には、銀行からの融資が欠かせません。
有利に融資を受けるためにはどのようにすれば良いか、 銀行での稟議、金利面、貸出期間、交渉方法の4つの視点から、ポイントを絞ってご紹介いたします。
稟議はどのように決定されるのか?銀行融資の稟議を有利にする方法
銀行融資の稟議のプロセスについて
銀行の融資の稟議は、融資金額の規模によって、稟議のプロセスが異なる。
一定の金額以上になると、本部の審査部の権限が必要になるが、それ以下であれば、現場の判断で融資の実行をすることができる。
審査部の権限で稟議を決定する際には難易度が少し上がるため、審査部が何を考えているのかということに気をつける必要がある。
融資の審査に考慮される5項目
- 01.資金用途・・・借入金を何の目的に使うのか。
- 02.支払い原資・・・どのような方法で返済するのか。
- 03.担保カバー・・・借入額に相当する資産。
- 04.変事対応力・・・有事の際の返済能力。
例:今回のコロナのような時に、支払いを継続していけるのか。 - 05.シェア・・・銀行間の貸出しのバランス。
融資を受けやすい物件、受けにくい物件がある
融資を受けやすい物件とは?
新築物件よりも、新築してから2〜3年経過した物件の方が稟議が通りやすい。
金融機関が、不動産物件における賃料収支、維持管理や修繕などの履歴を記したトラックレコードを確認できるため、検討しやすい。
そうしたデータが、融資の可否を検討する材料の一つとなるため、新築物件よりも融資を受けやすくなる。
融資を受けにくい物件とは?
- 01.
銀行の貸出ルールに則っていない物件
容積率をオーバーしている物件など、法令違反をしているような違反建築物。 - 02.
テナントの属性
反社会勢力の方が入居している物件でないかなど。
借入金利を下げるには?借入金利を下げ、有利な金利で借り入れる方法
金融機関と、総合的な取引をすることで、借入金額を下げることができる。
総合的な取引とは、複数の金融機関からの借り入れを一つにまとめることや、投資信託や保険などの金融商品の取引もすること。
担当者は、期末の残高で評価をされるため、こうした総合的な取引をすることで、優良顧客としてみなされ、 長期的な取引をしたい金融機関としても、金利を下げやすい。
借入期間の決まり方は?借入期間を延ばし、有利な借入期間で借り入れる方法
金融機関の考える借入期間とは?
金融機関の考える借入期間は、建物の法定耐用年数から、残存期間を引いた期間。
借入期間 = 建物の法定耐用年数 - 残存期間。
借入期間が短くなると、キャッシュフローが厳しくなり、逆に長ければ、キャッシュフローに余裕が出る。
そのため、借入期間が長くなれば、借り入れる人にとっては良い条件であるといえる。
経済耐用年数を使って、借入期間を延ばす
法定耐用年数が短い物件は、経済耐用年数を使うことで、借入期間を延ばすことができる。
経済耐用年数とは、税法に規定されている法定耐用年数とは異なり、 不動産鑑定士による鑑定評価書に基づいて、建物が残り使える実際の期間を示したもの。
具体的には、物理的要因・機能的要因による劣化や、経済的要因による建物の市場価値を総合的に勘案し、 建物が経済的に価値を有する年数がどれくらいであるのかを評価する。
一般的には、法定耐用年数よりも、経済的耐用年数の方が長いため、経済的耐用年数を使うことで、借入期間を延ばすことができる。
銀行融資の交渉を有利に進める方法
複数の銀行で競わせる
メインの銀行と、他行3つ程競わせた結果、 メインの銀行から、もともと0.7%の金利で提示されていたが、最終的に0.4%まで金利が下がったケースもある。
借り換えの活用
メインの銀行以外から、借り換えの提案がくる場合がある。
その際に、一般的には、メインの銀行は、他行に借り換えられることを防ぐために、金利を下げてくる。
僅差の場合は、不良債権にも当たらないため、金利を下げやすく、借り換えを活用して、競わせることができる。
借り入れる方の属性や物件によって、必ずしも金利が下げられるとは限らないが、 いずれの場合も、会計士や税理士を間に入れることで、より交渉が進めやすくなる。
※動画および本ページの内容は、公開日当時の法令等に基づいております。
解説者
諏訪 剛己
宅地建物取引士
CFP®認定者
東急リバブル株式会社 ウェルスアドバイザリー本部 アセットコンサルティンググループ
プライベートバンカーとしてメガバンクへ3年間出向した経験を持ち、アセットコンサルティンググループを牽引している。
大木 宣幸
大木国際会計事務所:代表
株式会社International CPA Firms:代表
日本公認会計士協会東京会:第二ブロックブロック長
日本公認会計士協会 東京会 豊島会 会長
日本公認会計士協会 税務業務部会東京分会 副分会長
世界BIG4の監査法人にて上場企業の監査に携わる。他にも国内外を問わず不動産売買に特化した会計・税金のコンサルティングやセミナーを実施。