制限能力者(制限行為能力者)の相手方の催告権
読み:せいげんのうりょくしゃ(せいげんこういのうりょくしゃ)のあいてがたのさいこくけん
制限能力者(制限行為能力者)と契約等をした相手方は、制限能力者(制限行為能力者)またはその法定代理人・保佐人・補助人が、その契約等を取り消すかもしれないという不安定な立場に置かれる。
そこで民法第20条では、制限能力者(制限行為能力者)と契約等をした相手方から、その法定代理人・保佐人・補助人等に対して、1ヵ月以上の期間内に、その契約等を追認するか否かを返答するように催告することができると定めた。
催告をする対象が、法定代理人・保佐人・補助人であるときは、期間内に返答がない場合には、その契約等を追認したものとみなされる(すなわち契約等の取消しができなくなる)。
また、制限能力者(制限行為能力者)である被保佐人・被補助人に対して「保佐人・補助人の追認を得る」ように催告することもできるが、この場合には、期間内に返答がないならば、その契約等は取り消しされたものとみなされる。
なお、制限能力者(制限行為能力者)である未成年者・成年被後見人に対して催告をすることはできない。