特例事業(不動産特定共同事業における〜)
読み:とくれいじぎょう(ふどうさんとくていきょうどうじぎょうにおける~)
不動産特定共同事業契約に基づく収益・利益の分配を専ら行なうことを目的とする法人(SPC、特別目的会社)が実施するものをいう。不動産特定共同事業法に基づく制度である。
SPCが実施する特例事業については倒産隔離機能等が働き、同事業に対する投資は、通常の不動産特定共同事業に対する投資よりもリスクが小さいと考えられている。
特例事業を実施する場合には、事業実施のための許可は不要で、届出で足りる。一方で、SPCは、特例事業のための不動産取引に係る業務及び契約締結の勧誘業務について、それぞれの業務の受託に関して許可を受けた不動産特定共同事業者に委託しなければならない。この場合、不動産取引の委託先は一つに限る。不動産取引業務を受託する許可を受けた事業者を第三号事業者、契約契約の代理・媒介業務を受託する許可を受けた事業者を第四号事業者という。
特例事業者は、宅地建物取引業の営業許可を受け、あるいは宅地建物取引士を置く必要はないが、みなし宅地建物取引業者として、営業保証金の供託、受領手付金額の制限などの業務規制が課せられている。
なお、特例事業者と締結した不動産特定共同事業契約に基づく権利は、通常の不動産特定共同事業契約に基づく権利と違って、金融商品取引法のみなし有価証券とされ、その取引について同法の規制が適用される。