ソーシャル・キャピタル
読み:そーしゃる・きゃぴたる
社会的な協調を生み出す組織的な資源。英語のsocial capital。和訳は「社会関係資本」である。
ソーシャル・キャピタルの意味や構造を明確に示したのは、アメリカの社会学者ロバート・パットナム(Robert D. Putnam)である。パットナムは、水平的で自発的な市民の協調が活発に働くのは、社会が「信頼」「規範」「ネットワーク」によって組織されているからであるとし、そのような特性を持った組織資源をソーシャル・キャピタルとする。そして、それが社会の課題を自発的に解決するための役割を果たしていること、ソーシャルキャピタルが豊かな地域は、政治的コミットメントの拡大、子供の教育成果の向上、近隣の治安の向上、地域経済の発展、地域住民の健康状態の向上など、経済面社会面において好ましい効果をもたらしていることなどを明らかにした。
また、パットナムの研究を受け継ぎ、ソーシャル・キャピタルを豊かなものとすることを目標とするまちづりや、まちづくりに当たってソーシャルキャピタルを生かす手法などが提案されている。