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一物四価

読み:いちぶつよんか

不動産用語として用いられる場合は、「一物」とは土地のことであり、「四価」とは、

1.実勢価格
2.地価公示法により公表された公示地価
3.国税庁が公示する路線価
4.地方公共団体が定める固定資産税評価額

のことである。

それぞれの場面や政策目的によって異なる「地価」が存在し、これが実際の取引場面の価格である実勢価格と乖離していることを表し、本来一物一価であるべきという原則論の立場から、土地制度を批判するときによく用いられてきた。

一般の不動産購入者にとって分かりにくく、所有者にとっても、自ら所有する土地の価格を知るために官署に赴かねばならないなどの複雑さに加えて、市場における価格決定システムの透明性や信頼性を阻害し、地価問題・土地問題・バブル発生の要因のひとつとして取り上げられるなど、土地市場の歪み、適正な価格調整や円滑な取引が行なわれていないことの一因とされてきた。

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