公示地価・基準地価・路線価の違い、それぞれの用途などをまとめました
カテゴリー: 相場について
目次
公示価格とはに関するよくある質問
公示地価(公示価格)・基準地価・路線価とは何ですか?
公示地価(公示価格)・基準地価・路線価の違いは何ですか?
公示地価(公示価格)・基準地価・路線価はどのようなときに利用するのですか?
公示価格の調べ方を教えてください
公示価格と実勢価格の違いは?
目安となる土地の相場価格を調べたいのですが...
公示価格とはに関するお客様の声
公示地価(公示価格)・基準地価・路線価とは何ですか?
いずれも公的機関が公表している「土地の値段」
①公示地価(公示価格)
「公示地価」は、公示価格とも言い、2人以上の不動産鑑定士が鑑定しそれぞれの鑑定結果を加味した上で決定され、毎年1月1日の評価が、3月中旬頃に公表されます。基本的に対象は都市計画区域内となっていますが、都市計画区域以外でも不動産の取引が行われると予想される土地に関しては鑑定が行われます。
公示地価は公共事業用地の取得価格算定の基準となり、「一般の土地取引価格に対する指標となること」などが目的とされているため、その土地のもつ価値を最大限に評価するよう鑑定が行われます。
このように取引に有効となる評価が求められているため、売主様・買主様のどちらかに偏ることのない中立な評価と捉えることができます。
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地価公示とは何か、公示価格はどのようにして決まるか、などをまとめました
②基準地価
「基準地価」は、各都道府県が主体となって毎年7月1日の評価が9月20日頃に公表されます。基準地価の評価方法は公示地価とほぼ同じですが、都市計画区域内以外も含まれる点、公示地価では2人以上である不動産鑑定士が1人以上という点が異なります。
一部公示地価と同地点での評価もあるため、1月1日時点の「公示地価」と7月1日時点の「基準地価」を比較することによって半年ごとの評価の動向を計ることもできます。
関連記事:
基準地価とは?公示価格との違いは?基準地価はどこで調べる?などをまとめました
③路線価
路線価は公示地価の約8割が評価額の目安とされており、2つに分けられています。
一般的に「路線価」といわれているのが「相続税路線価」で、相続税や贈与税を算出する際に用いられる評価額となります。
一方、土地の固定資産税評価額を決める基準となる路線価は「固定資産税路線価」と呼ばれています。
路線価は一定の距離内での価格となり国税庁によって決定されます。個々の土地に関しての価格は、路線価を基準に土地の形状に応じて決められていきます。
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路線価と実勢価格との違い、路線価から実勢価格がわかる?などをまとめました
公示地価(公示価格)・基準地価・路線価の違いは何ですか?
公示地価・基準地価・路線価の違いとしては、公開元や基準日、算出方法などが異なります。
①公示地価(公示価格) | |
---|---|
公開元 | 国土交通省 土地鑑定委員会 |
公開日 | 毎年3月中旬~下旬 |
基準日 | 毎年1月1日時点 |
算出方法 | 2人以上の不動産鑑定士が鑑定しそれぞれの鑑定結果を加味した上で決定 |
対象 | 都市計画区域内。不動産の取引が行われると予想される土地 |
②基準地価 | |
---|---|
公開元 | 都道府県知事 |
公開日 | 毎年9月中~下旬 |
基準日 | 毎年7月1日時点 |
算出方法 | 公示地価とほぼ同じ、不動産鑑定士が1人以上 |
対象 | 都市計画区域外も含まれる |
③路線価(相続税路線価) | |
---|---|
公開元 | 国税庁(国税局/税務署) |
公開日 | 毎年7月1日(H20以降) |
基準日 | 毎年1月1日時点 |
算出方法 | 地価公示価格の8割が目安 |
対象 | 全国の標準宅地数約34万地点 |
詳しくはこちらをご確認ください。
路線価とその他の公的価格(公示地価等)との違い(公表時期や算出方法など)
公示地価(公示価格)・基準地価・路線価はどのようなときに利用するのですか?
公示地価・基準地価・路線価の使用用途は、以下のようになります。
①公示地価(公示価格)
公共事業用地の取得価格算定の基準。一般の土地取引価格に対する指標となること。
②基準地価
地価公示と調査時点及び対象区域において、相互に補完関係にある。
③路線価(相続税路線価)
相続税や贈与税を算出する際に用いられる評価額。
これらの公的価格を大まかな土地価格の目安として利用することもできます。
この場合は「路線価」を使うことが多いです。
「公示地価」や「基準地価」は土地の取引価格がもとになっていますから、そのまま土地価格の目安になります。
しかし、全国で2万数千か所と調査地点が限られており、ご自宅やご所有の土地が必ずしも調査地点であるとは限りません。
路線価は道路に付され全国の標準宅地数約34万地点が対象なので、土地の前面道路の最新の路線価を調べれば計算ができるのです。
路線価は公示価格に対し80%程度の価格水準に設定されているので、0.8で割り戻すことで公示価格の水準(路線価÷0.8)に修正し、ご所有の土地価格の目安とすることができます。
詳しくはこちらをご確認ください。
路線価とその他の公的価格(公示地価等)との違い(公表時期屋算出方法など)
鑑定士コラム:第2回 中古戸建住宅の価格を知ろう~土地編~-3
公示価格の調べ方を教えてください
公示価格は、役所や図書館などで閲覧可能です。
また、忙しい方にお勧めなのが、国土交通省のサイト内にある「標準地・基準地検索システム」を利用すること。
日本地図から調べたい都道府県、市区町村を1つ選択し、さらに条件を絞り込めば検索結果を確認できます。
公示価格と実勢価格の違いは?
公示価格は国土交通省が3月中旬から下旬に公示している、土地取引の目安として使われている価格。
全国約2万6,000カ所の標準地が公開されています。
1カ所につき2人以上の不動産鑑定士が鑑定した結果を、国土交通省が審査した上で、国土交通省のサイトやニュースサイト、新聞、テレビなどで公開しています。
実勢価格は、実際に取引された価格となります。需要や周辺環境、これからの期待値などによって価格が大きく変わるのが特徴なので、同じ標準地でも土地によって価格は異なり、公示価格との差が大きいこともあります。
目安となる土地の相場価格を調べたいのですが...
簡単に知るには、不動産会社のホームページや不動産ポータルサイトに掲載されている土地の価格をチェックするという方法があります。面積、エリアなど、売却を検討している土地と同様の条件を入力し、その検索結果に記載されている販売価格がおおよその相場と考えることができます。
ご自身で相場を調べる方法として、「AI査定」を利用する方法もございます。
時間帯や場所を選ばないので、お忙しい方でも簡単・手軽にお使いいただけるのが特徴です。
土地のAI査定は難しいといわれてきましたが、過去10年間の売出価格データ(東急リバブル営業エリア内)
を基に、東急リバブルが直近1年間で査定したデータ、公示地価、路線価を統合し査定価格を出しています。なお、査定結果の閲覧には、無料会員サービス『Myリバブル』への登録が必要となります。
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