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マーケットレポート

2023年9月12日時点公表分

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首都圏中古マンションは
売り手市場から緩やかに変化が…!?

首都圏中古マンション価格の上昇が続いています。最新の2023年7月期の成約㎡単価は前年比で 5.0%上昇し、2020年5月から 39 ヶ月連続で前年比プラスとなっています。そんな首都圏の中古マンション市場ですが、今回は「価格乖離率」に注目して成約状況を見ていきましょう。
以下は、株式会社東京カンテイが公表した「価格乖離率」についてのデータです。価格乖離率とは、「中古マンションが売りに出された際の価格(=売出価格)とその物件が成約に至った際の価格(=取引価格)の差額との比率」を言います。
価格乖離率のマイナスの値が大きくなればなるほど、売り手が当初提示した売出価格よりも値下げが進み、成約時の価格が下がったということを意味しています。

目次
首都圏中古マンション価格乖離率の推移
首都圏中古マンション売却期間別価格乖離率シェア

首都圏中古マンション価格乖離率の推移

首都圏中古マンション価格乖離率の推移
首都圏中古マンション価格乖離率の推移|グラフ
株式会社東京カンテイ資料より作成

首都圏の中古マンションでは、暫く価格乖離率が6%台の状態が続いていましたが、2020年上期では、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、売却活動が制限されたため、成約価格よりも売却時期を優先した売主が多くいたと見られ、価格乖離率は-7.18%と大幅に拡大しました。しかしながらその後2020年下期以降、新規売り出し件数・在庫件数ともに大幅に減少したことを受け、一気に「売り手市場」となって、価格乖離率は-4%台にまで縮小しました。
しかし、長くは続かず、価格高騰により売れ残ってしまう在庫件数も増えてきたため、価格乖離率が再び拡大しはじめています。

首都圏中古マンション売却期間別価格乖離率シェア

⾸都圏中古マンション売却期間別価格乖離率シェア
⾸都圏中古マンション売却期間別価格乖離率シェア|グラフ
株式会社東京カンテイ資料より作成

次に、売り出しから売却までの期間を見ていきましょう。1カ月以内に売却された物件のうち、最もシェアが大きかったのは「0%」、つまり、値下げせずに成約に至っているケースでした。2カ月を過ぎると、価格乖離率がー5%のシェアが高くなります。昨今の中古マンション価格の高騰や価格乖離率の拡大傾向を鑑みると、強気の売り出し価格をだと、契約までの期間が延びだり、価格を大きく値下げせざるをえなかったりと、厳しいことが予想されます。市場を捉えて適切な価格での売り出しが望ましいと言えます。

ご留意事項
不動産投資はリスク(不確実性)を含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、元本を上回る損失が発生する可能性がございます。
本マーケットレポート に掲載されている指標(例:利回り、賃料、不動産価格、REIT指数、金利など)は、
不動産市場や金融市場の影響を受ける変動リスクを含むものであり、これらの変動が原因で損失が生じる恐れがあります。
投資をする際はお客様ご自身でご判断ください。当社は一切の責任を負いません。
本マーケットレポートに掲載されている情報は、2023年9月12日時点公表分です。
各指標は今後更新される予定があります。
本マーケットレポートに掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。
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