マーケットレポート
マーケットレポート2024, 1
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キャップレートのエリア別考察
11月27日に (財)日本不動産研究所より「不動産投資家調査」が発表されました。本調査は、投資用不動産の利回りや投資家の投資意欲を調査したもので、半年に一度公表されています。その中でも期待利回りの推移は、不動産投資家がどれくらいの利回りを期待しているかという数値で表されているものですから、客観的な指標となるため不動産投資においては非常に重要な指標と言えます。それでは、各エリアの賃貸住宅における期待利回りの2022年以降の半年ごとの推移を見ていきましょう。
賃貸住宅(ワンルーム)の期待利回りの推移
期待利回りが下がると言うことは、「たとえ利回りが低くなってもそのエリアの賃貸住宅に投資をしたい」という投資熱の高まりを示しています。2022年4月からの半年ごとの推移をみていくと、どのエリアも期待利回りが低下傾向にあります。今回の2023年10月時点調査では、さいたま市、横浜市、名古屋市、京都市、福岡市が前回よりも期待利回りが低下しており、それ以外は横ばいとなっています。さいたま市は半年ごとに低下しており、京都市を抜き、東京、大阪、横浜、名古屋に次いで、福岡と同率で5番目の低さとなっており、投資家からの注目度がうかがえます。
期待利回りと基準地価(住宅地)変動率の変化の比較
上のグラフは、2019年7月時点の基準地価から2023年7月時点までの変動率の変化と、期待利回り(2020年4月から2023年10月)の変化を散布図に表しています。先述の通り、期待利回りが下がることは投資熱の高まりを示しています。 例えば、広島市は地価は下落傾向にありますが、投資家からは賃貸住宅需要があると判断され、期待利回りは低下しています。札幌市は期待利回りの評価以上に、地価が上昇しているのが分かります。 賃貸住宅と地価と、評価の対象が異なりますが、プロの投資家が期待利回りの下落を判断しているエリアは、今後地価が上昇していく可能性が期待できると言えるでしょう。
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