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マーケットレポート2024, 2

2024年2月16日時点公表分
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建築工事費の状況と
投資用区分マンション価格

物価上昇は続いていますが、22年から23年前半に上昇は顕著となってきました。一方、建築工事は建築需要が旺盛なこともあり、2010年代に入り一貫して右上がりに上昇を続けてきました。背景としては2010年代前半は東日本大震災の復興、半ばからは東京オリンピック関連、日本各地の都市での再開発ブームなどがあります。また、コロナ禍を経て21年に入ると「ウッドショック」と呼ばれた、世界的なペントアップ需要により木材を中心に建築資材の高騰が見られ、我が国においても大きな影響がでました。

目次
建設工事費デフレーター(住宅総合)前年同月比の推移

建設工事費デフレーター(住宅総合)前年同月比の推移

建設工事費デフレーター(住宅総合)前年同月比の推移(2015年基準)
都道府県別 基準地価変動率(住宅地)|表

上図は2016年4月からの建築工事費デフレーター(住宅総合:2015年の平均を100としています)の推移を示しています(ちなみに本データは国土交通省が公表している2015年基準のもので、その前までの2010年基準でも一貫して上昇していました)。グラフをみれば、21年の1年間に大きく上昇していることが分かります。前述のウッドショックに加えて、輸入元国でのインフレ、輸送コストの上昇、そして建築労働費(労働者人件費)が上昇したことなどが重なったことが要因と考えられます。このところは上昇率は落ち着きを見せていますが、「建築工事費の高止まり」は続いています。

新築分譲マンション(区分所有マンション)の価格は、もちろん市場の変化の影響もありますが販売費などを除けば、基本的には土地仕入れ価格と建築関連費用の影響を強く受けます。一方で、中古マンション(同)は基本的には需給のバランスで価格が決まります。新築物件が高い、新築物件の供給が少ない、というのも需給バランス要因の一部です。そのため、新築分譲マンション価格が上昇すれば中古物件価格も上昇する可能性が高く、新築物件の供給が少なければ中古物件価格も下がるという構図です。投資用の中古区分マンションの価格は、自用のマンション以外に価格変動要因がありますが、こうしてみれば建築工事費の上昇の影響も受けることが分かります。長期的なことは分かりませんが、少なくとも25-26年までに供給される投資用新築分譲マンションの価格は、すでに仕込み段階を終えているもの、計画段階のもの、などすでに動き始めていますので、これまで並みの価格かそれ以上になることは確実(値引き等がないものとして)です。また、適地不足から新築物件の供給は、少ない状況が続くでしょう。そうなれば、この観点からだけ見れば、投資用区分マンション価格はしばらく好調が続くものと思われます。

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不動産投資はリスク(不確実性)を含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、元本を上回る損失が発生する可能性がございます。
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