マーケットレポート
マーケットレポート2024, 6
2024年6月16日時点公表分ダウンロードDOWNLOAD
東京23区 分譲マンション賃料推移
大都市部における住宅価格の上昇が顕著になって既に10年が経過しました。中古マンション価格を指数でみれば、2013年を100とすると、首都圏全体では180~190程度で、間も無く2倍ということになります。
住宅賃料は住宅価格から少し遅れて上昇することが知られています(賃料の遅行性)。ここ10年で住宅賃料は徐々に上昇していましたが、特に物価の上昇が顕著になった23年以降は、賃料の上昇幅も大きくなっています。
住宅賃料は公的データが乏しく、さらに賃貸住宅管理会社等も詳細データを公表していませんので、なかなか実態がつかみにくくなっています。そのため、ここでは(株)東京カンテイが公表している「分譲マンション賃料」を元に都心における住宅賃料の動向を見てみましょう。
グラフは2012年から2024年4月までの東京23区における分譲マンションを賃貸住宅として貸し出している物件の賃料(募集賃料)の平米単価を示しています。分譲マンションの賃貸物件ですので、一般的な賃貸住宅と比較するとやや高い数字となりますが、傾向はつかめると思います。
24年4月分の東京23区の分譲マンション賃料は前月比で+0.6%の4316円(坪単価では14243円)と6カ月連続で上昇しました。70㎡で約30万円、50㎡で21.6万円という計算になります。
グラフを見ると、この10年では2018年頃や21年・22年あたりは上昇が止まっていますが、それ以外は概ね上昇が続いています。特に23年以降は大きく上昇していることが分かります。
コロナ禍前の2019年後半は平米単価が3700円程度でしたので、70㎡では約26万円、50㎡では約18.5万円となり、現在と比べると4万円程度安かったということになります。
住宅価格の上昇が続いていることや、住宅購入をあきらめ(あるいは下がるのを待っている)世帯が増えていることなどを考えると需要旺盛の状況が続き、この先もしばらく住宅賃料は上昇する可能性は極めて高いと思われます。
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