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マーケットレポート2024, 8
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24年前半の新設住宅着工戸数の状況と24年年計の見通し
24年1月からの新設住宅着工戸数は、引き続き減少傾向が続いています。「持ち家」(所有する土地に自宅の建築)は、21年12月から30ヶ月連続で前年同月比マイナスが続いています。一方、賃貸用住宅(貸家)は、概ね横ばいからやや増加、という状況です。24年後半と年計の見通しについて解説しましょう。
新設住宅着工戸数の推移(23年1月~24年5月)
下の表は23年1月から24年5月まで(執筆時点最新)の月別の新設住宅着工戸数をセクター別に記載したものです。 24年1-5月の新設住宅着工戸数(総計)は32万4741戸、これは23年の同期間比マイナス4.1%となっています。24年に入っても「持ち家」建築数は回復せず、1月~5月の全て前年同月比でマイナス、この間の月平均は1万6569戸、このペースでの年間着地見通しは19万8800戸となりますが、季節要因がありますので、年計は20万戸程度となりそうです。過去60年程度遡ってみても、最低の数字となりそうです。
次に、主に賃貸用住宅の「貸家」は、24年1-5月の合計が23年の同期間に比べてプラス0.6%の139,592戸と微増という状況です。投資家による賃貸住宅への投資意欲は引き続き旺盛な状況が続いていることが背景にあると思われます。また、金利上昇懸念はありますが、投資家の方々は今の見通しでは「仮に金利上昇があっても、それほど大きな上昇はない」と捉えているようです。年計は、金利動向によるところが大きいですが、昨年並みの34万戸台前半で着地するものと思われます。
最後に、24年の年間の新設住宅着工戸数の総数は、「持ち家」と「分譲戸建」は低迷が続き、貸家は微増となっています。そして「分譲マンション」は需要が旺盛な一方で、マンション適地不足のため減少という状況です。これらを合計すれば80万戸には届かず79万戸台程度となるでしょう。この予想通りの結果になれば、貸家の新設住宅着工戸数は全体の43%となります。長期に渡る賃貸住宅需要の底堅さを伺える状況となっています。
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