マーケットレポート
マーケットレポート2024, 11
2024年11月1日時点公表分ダウンロードDOWNLOAD
東証REIT指数
(オフィス・住宅・商業物流等)
東証REIT指数は、東京証券取引所に上場している不動産投資信託(JREIT)全銘柄を対象とした時価総額加重平均型の指数です。
流動性の低い実物不動産に⽐べ、REITは流動性が⾼いため、その指数は、【不動産価格の先⾏指標】という性質を持っていると⾔えます。ここでは、全体(緑)と住宅REITのみ(⻘)の2つを掲載しています。
- POINTデータ解説
- 株式市場は日経平均株価で38,000円台から39,000円台の範囲を維持しており、比較的好調な状況です。しかし、その一方でJREITは苦戦が続いています。そのような中で、賃貸住宅(レジデンス)を主とするJREIT銘柄は、引き続き好調を維持しています。
賃貸住宅の期待利回りの推移
期待利回り=キャップレート:投資家が不動産から期待する収益性(利回り)のこと。
賃料一定のもとでは、キャップレートの低下は投資不動産価格(ここではワンルームマンション)の価格上昇を意味します
(※ここで想定するワンルームは以下の通りです)
交通アクセス:最寄り駅から徒歩10分以内
築年数:5年未満
平均専用面積:25~30㎡
総戸数:50戸程度
城南地区(目黒区、世田谷区)渋谷、恵比寿駅まで15分以内の鉄道沿線
城東地区(墨田区、江東区)東京、大手町駅まで15分以内の鉄道沿線
- POINTデータ解説
- 本調査のキャップレートは年2回公表です。次回分は10月調査(11月末公表)の予定です。
首都圏
中古マンションの成約状況
首都圏中古マンション成約状況:レインズに登録された成約物件情報を集計し、公表したものです。
新築マンションの同データでは、ブレが大きいため、マンション市況を現状分析する時は中古マンションデータを見る方が分かりやすいとされています。
- POINTデータ解説
- 8月の首都圏における中古マンション市場では、成約㎡単価は前月比でマイナス、成約件数は前年比でマイナスとなりました。8月は閑散期ですから、毎年弱含みの傾向が見られるため仕方ありませんが、その一方で、中古マンション価格の上昇に徐々に歯止めがかかってきたようです。特に、都心以外の神奈川県、埼玉県、千葉県の主要都市における物件では、下落基調の兆しが少しずつ見えてきました。
新設住宅着工戸数
新設住宅着工戸数とは、新たに建てられた住宅に関する統計で、建築主から都道府県知事に提出された建築工事の届出が毎月集計され、国土交通省から当月分が翌月末に発表されます。持ち家=所有する土地に住宅建築を行うもの、貸家=賃貸用のための住宅、分譲=分譲マンションと分譲戸建(土地+建物)の合計です。
- POINTデータ解説
- 8月の新設住宅着工戸数は、引き続き「持ち家」が前年同月比マイナス(-6.6%:33カ月連続)となりこのペースでは年間20万戸に届くかどうかの水準です。一方で貸家は-1.4%となりました。8月は閑散期ということもありますが、全般的に着工戸数は少なくなりました。
不動産価格指数
(区分所有マンション)
不動産価格指数:不動産価格指数は、全国の住宅に関して、国土交通省が実施する「不動産の取引価格情報提供制度」により蓄積されたデータを活用し、「個別物件の品質」を調整したうえで、算出・推計した指数です。
- POINTデータ解説
- 2024年6月分の全国の区分マンションの不動産価格指数は、先月に引き続き200ポイントを超えました。全国的に区分マンション価格の好調は続いています。特に、各主要都市の中心部にある希少性の高い物件が価格上昇を牽引している一方で、郊外物件では上昇に翳りが見え始めています。
各種金利の推移
基準割引率・基準貸付利率:
日本銀行が、個別の金融機関に対して資金を貸し出す際の基準金利のことです。2006年に「公定歩合」から「基準割引率および基準貸付利率」に名称が変更され、基準貸付利率は短期の市場金利の事実上の上限としての役割を担うようになっています。
(出典)日本銀行HP
長期国債(10年):
償還期間が10年の国債の金利。月末の数値を採用しています。
(出典)財務省HP
フラット35:
返済期間21年以上の金利(融資金額9割以下) で、最多金利を採用しています。
(出典)住宅金融支援機構
賃貸住宅融資(35年):
賃貸住宅用の長期固定ローン金利です。前月下旬の金融情勢などに基づき金利を決定したと想定した場合の参考金利で、2カ月後に住宅金融支援機構債券の利回り、その他のコストを加味して決定される予定の金利が適用され、金融情勢の変化などによって金利が変更となる場合もあります。
(出典)住宅金融支援機構
- POINTデータ解説
- 9月分の金利動向を見ると、概ねどの金利も横ばいの状況にあります。しかし、10月に入り、住宅ローンの変動金利で金利を引き上げる金融機関も現れ始めており、2025年にかけて、金利動向には注視が必要な状況となってきました。
- ご留意事項
- 不動産投資はリスク(不確実性)を含む商品であり、投資元本が保証されているものではなく、元本を上回る損失が発生する可能性がございます。
- 本マーケットレポート に掲載されている指標(例:利回り、賃料、不動産価格、REIT指数、金利など)は、
不動産市場や金融市場の影響を受ける変動リスクを含むものであり、これらの変動が原因で損失が生じる恐れがあります。
投資をする際はお客様ご自身でご判断ください。当社は一切の責任を負いません。 - 本マーケットレポートに掲載されている情報は、2024年11月1日時点公表分です。
各指標は今後更新される予定があります。 - 本マーケットレポートに掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。
- 2024年11月 マーケットレポート
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