$1=80円の時のドル預金で今ハワイの不動産を買うと課税される??
22.11.02コラム
当社では定期的にハワイ不動産セミナーをオンラインで実施しております。
今回は2022年7月16日に開催された「[WEBセミナー]ハワイから中継、不動産マーケット情報とハワイ不動産を所有する税理士が教える購入のポイント」の中で話された内容を振り返ります。
分かりにくい為替差益課税(雑所得・
総合課税)
ハワイ不動産購入の中での話で、$1=80円の時にドル預金をしていて、円安(セミナー時の為替
$1=139円)の今、そのドルを使ってハワイの不動産を買おうかな。
これは、注意が必要です。
実は、この時に59円の為替差益が発生し、そこに課税されてしまいます。
日本で円転している訳じゃなく、ドル預金でハワイの不動産を買っただけで、ドルのまま預金が不動産に変わっただけだから問題無さそうに思えるかもしれません。
しかし、これでは為替差益課税が発生します。
日本では違う種類に変わった場合、その時点で課税となります。
つまり、ドル預金(国内銀行)からドル預金(海外銀行)に移すのは問題ないのですが、ドル預金から不動産に形が変わった場合に、為替差益課税の対象となります。
この課税は事実認定の問題ではなく、売買の日付とその日の為替レートを追いかければ確認ができるため、コロナ禍の今はなかなか税務調査ができない中にあって、送金記録から購入した人に対してのチェックが進む可能性があるとのことでした。
一方で、$1=80円の時にドル預金ではなく、ハワイ不動産を購入されていた場合で考えると有利なこともあります。
ハワイ不動産の売却益のほとんどが為替差益によるものだとしても、為替差益課税されません。海外不動産の譲渡損益は円換算して計算されます。そして不動産の譲渡は分離課税です。
例えば、2012年に1ドル80円でハワイの不動産を購入、2022年の今年売却、そのハワイの不動産が1ドルも上がっていなかったと仮定します。
不動産の価格は変わっておりませんが、購入時の為替は2012年80円で2022年の売却時の為替が140円(セミナー時の為替$1=139円)となって利益が出ます。
これは不動産で上がったのでなく、為替によって上がった利益ではありますが、不動産という形に変わっているので為替差益ではなく不動産の売買益となります。
過去に預けたドル預金でこれから不動産を購入をご検討される方は、気をつけていただきたいポイントです。
こちらのセミナーに関して気になるお客様がいらっしゃいましたら、当日の動画を個別に配信することも可能ですので、お問い合わせください。
また、ハワイ不動産の税務に関して具体的なご相談がありましたら、ハワイ不動産に詳しい税理士の先生をご紹介することができます。東急リバブルまでお気軽にご相談くださいませ。