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市況・マーケット

~東急リバブル不動産鑑定士が見る~「平成24年 地価公示」-3

2012年6月4日

III.商業地の動向

全体として需要は弱いが、都心部ではマンション需要等から地価回復の動き

前年より下落率が縮小しましたが、高い空室率、賃料下落、商況の不振から、商業地への需要は弱いものとなっています。

その中にあって、主要都市の中心部では年後半の地価は下げ止まっています
これは、賃料調整(値下げ)が進んだこともあり、耐震性に優れる新築・大規模オフィスへ業務機能を集約させる動きが見られていることが原因と考えられます。

また、三大都市圏と一部の地方圏においては、J-REITによる積極的な不動産取得が見られ、全国的には、堅調な住宅需要を背景に、商業地をマンション用地として利用する動きが見られました。

東日本大震災の被災地について(住宅地・商業地)

津波により甚大な被害を受けた地域や、原子力災害対策特別措置法により設定された警戒区域等に存する標準値については、調査地点の変更(選定替)あるいは調査を休止しています。
(休止は福島県内に存する警戒区域内の17地点)

被災地における土地への需要は、震災の程度により差が見られ、特に宮城県では浸水を免れた高台の住宅地等に対する移転需要が高まり、地価の上昇地点が見られました。
岩手県は前年と同程度の下落率を示し、福島県は前年より大きな下落率を示しています。

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