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~東急リバブル不動産鑑定士が見る~「平成26年 都道府県地価調査」-1
2014年10月9日
~東急リバブル不動産鑑定士が見る~「平成26年 都道府県地価調査」
- 平成26年都道府県地価調査の概要
- 住宅地の動向
- 商業地の動向
- 3大都市圏・地方圏住宅地の推移(1)
- 3大都市圏・地方圏住宅地の推移(2)
地価調査とは
都道府県地価調査は、国土利用計画法施行令第9条に基づき、都道府県知事が毎年7月1日における調査地点の正常価格を不動産鑑定士の鑑定評価を求めた上で判定するものです。都市計画区域内だけではなく都市計画区域外の土地も調査対象としていることから、調査時点及び対象区域において、毎年1月1日時点で主に都市計画区域内を調査対象とする地価公示と相互に補完関係にあります。
I.平成26年都道府県地価調査の概要
全国的には依然として下落しているものの、下落率の縮小傾向が継続。
「平成26年都道府県地価調査」(平成26年7月1日時点の土地価格)の結果が国土交通省より9月18日付けで発表されました。その動向は以下のとおりです。
平成26年 | 住宅地(前年) | 商業地(前年) |
---|---|---|
全国 | △1.2%(△ 1.8%) | △1.1%(△2.1%) |
三大都市圏 | 0.5%(△0.1%) | 1.7%(0.6%) |
東京圏 | 0.6%(△0.1%) | 1.9%(0.6%) |
大阪圏 | 0.1%(△0.4%) | 1.5%(0.4%) |
名古屋圏 | 0.9%(0.7%) | 1.5%(0.7%) |
地方圏 | △1.8%(△2.5%) | △ 2.2%(△3.1%) |
- 東京圏:
- 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県内の首都圏整備法による既成市街地及び近郊整備地帯を含む市区町村の区域
- 大阪圏:
- 大阪府、兵庫県、京都府、奈良県内近畿圏整備法による既成都市区域及び近郊整備区域を含む市町村の区域
- 名古屋圏:
- 愛知県、三重県内の中部圏開発整備法による都市整備区域を含む市町村の区域
- 地方圏:
- 三大都市圏を除く地域
ポイント
全国平均では住宅地は前年比△1.2%(前年△1.8%)、商業地は同△1.1%(前年△2.1%)と、平成25年に引き続き下落となりましたが、下落率は縮小傾向にあります。
地方圏は住宅地、商業地ともに下落しているものの、三大都市圏の上昇(住宅地+0.5%、商業地+1.7%)が、全国の地価回復を牽引しています。