市況・マーケット
~東急リバブル不動産鑑定士が見る~「平成26年 都道府県地価調査」-4
2014年10月9日
~東急リバブル不動産鑑定士が見る~「平成26年 都道府県地価調査」
- 平成26年都道府県地価調査の概要
- 住宅地の動向
- 商業地の動向
- 3大都市圏・地方圏住宅地の推移(1)
- 3大都市圏・地方圏住宅地の推移(2)
IV.3大都市圏・地方圏住宅地の推移(1)
1.東京圏
圏域平均で、前年比+0.6%(前年△0.1%)と下落から上昇に転じました。
東京都
東京都区部は、平均で前年比+1.9%(前年0.5%)となり、昨年唯一下落を示した葛飾区を含めすべての区で上昇しました。特に千代田区、中央区、港区はいずれも5.0%を超える上昇率を示すなど都心の地価上昇が顕著です。
多摩地域においては、土地区画整理事業等により生活利便性の向上が期待される住宅地を中心に上昇し、平均で前年比+1.0%(前年+0.5%)となりました。
神奈川県
神奈川県では、横浜市及び川崎市の全ての区が前年に引き続き上昇しております。
相模原市では、前年下落を示していた緑区が横ばいに改善し、その他の区は前年よりも上昇率を拡大させました。
埼玉県・千葉県
埼玉県では、さいたま市が大宮区を筆頭に平均で前年比+1.1%(前年0.3%)と上昇率を拡大させたほか、その他の市でもマイナスから横ばいや上昇に転じた市が多く見られました。
千葉県では、アウトレットモール開業効果の続く木更津市が3年連続で上昇しました。千葉市は若葉区や美浜区では依然として下落していますが、市内平均では前年比+0.2%と上昇に転じました。
液状化の影響で震災発生以降下落していた浦安市も一定の需要回復により下落から上昇に転じました。
2.大阪圏
圏域平均で、前年比+0.1%(前年△0.4%)と下落から上昇に転じました。
大阪府
大阪市では中心6区 (北区、福島区、中央区、西区、天王寺区、浪速区)の上昇が顕著となっており、市全体でも前年比+0.4%(前年△0.2%)と上昇に転じました。
その他、文教地区として人気の阿倍野区も3年連続で上昇しています。
兵庫県・京都府
神戸市では、東灘区、灘区、中央区を筆頭に平均で前年比+1.0%(前年+0.2%)と上昇幅が拡大しました。その他、西宮市が前年比+1.5%(前年+0.9%)となるなど、阪神間の人気の高さを裏付ける動きとなっています。
京都市は、中京区が上昇を牽引する形で、市全体の平均が前年比+0.2%(前年△0.6%)と下落から上昇へ転じています。
奈良県では、奈良市と生駒市が前年に続き上昇を示しています。