市況・マーケット
～東急リバブル不動産鑑定士が見る～「平成25年 地価公示」-4
2013年4月4日
～東急リバブル不動産鑑定士が見る～「平成25年 地価公示」
- 平成25年地価公示の概要
- 住宅地の動向
- 商業地の動向
- 三大都市圏・地方圏住宅地の推移（東京圏）
- 三大都市圏・地方圏住宅地の推移（大阪圏）
- 三大都市圏・地方圏住宅地の推移（名古屋圏・地方圏）
IV.三大都市圏・地方圏住宅地の推移（東京圏）
圏域平均で前年比△0.7％（前年△1.6％）と、下落幅が縮小しました。
半年毎の地価動向を見ると、後半は、ほぼ横ばいになっています。
神奈川県横浜市・川崎市を中心として上昇地点が増加しており、本年は東京都でも上昇地点が見られました。
東京都
東京都区部は、平均で△0.2％（前年△1.0％）と、下落幅が縮小しました。
住宅ローン減税などの政策効果によって生じた、旺盛なマンション需要を背景に、千代田区・中央区で横ばい、港区は上昇に転じました。
多摩地域は、平均で△0.3％（前年△1.0％）と、下落幅が縮小しました。
都心への接近性に優れており根強い需要がある、武蔵野市・国立市は、上昇に転じています。
また、立川市・昭島市についても、区画整理事業の進展や商業施設の出店によって、駅徒歩圏で需要が高まったため、上昇に転じています。
神奈川県
横浜市は、市全体で＋0.2％（前年△1.1％）と上昇に転じました。
都心への接近性に優れた市北部や、利便性の良好な市中部などで、強い住宅需要や希少性から上昇・横ばいとなった区が見られています。
川崎市は、市全体で＋0.7％（前年△0.2％）と上昇に転じました。
都心への接近性に優れることや再開発事業の進展などにより、住宅需要が堅調となっているため、麻生区を除く全ての区が、全体で上昇となりました。
埼玉県・千葉県
さいたま市は、市全体で△0.7％（前年△1.8％）と、下落幅が縮小しました。
都心に近い地域や駅徒歩圏で需要が強く、東横線・副都心線の相互直通運転による都心・神奈川方面への交通利便性が向上したことを背景に、上昇・横ばい地点が複数見られています。
千葉県では、液状化被害の影響から昨年は大きな下落となった浦安市で、復旧の進捗等から下落幅が縮小しました。船橋市では、選好性が強いJR総武線沿線の利便性の良い地点で上昇・横ばいが見られています。
木更津市、君津市では、良好な住宅地の供給が少ないこと、アクアラインの値下げ効果が現れていることなどから、前年に引き続き上昇してます。