鑑定士コラム
第1回 自分のマンション価格を知ろう-3
2010年12月17日
第1回 自分のマンション価格を知ろう
- ご売却の検討にあたって
- 不動産価格を求める際に着目すべき事
- 物件比較におけるポイント
- 査定を依頼する場合には
III.物件比較におけるポイント
探し出した事例とご所有のマンションとを比べる際のポイントは、細かく挙げればきりがありませんが、主なものは次のとおりです。
比較のポイント | |
---|---|
最寄駅の格差 | 沿線・最寄駅の人気度、急行停車駅・乗換駅・始発駅かなど、また、都心など中心エリアへの距離・時間も重要です。 |
最寄駅からの距離 | 最寄駅との距離による利便性は重要なポイントです。駅から近いかどうか。
徒歩では遠く、バス便を利用する場合などであればそれだけ価格は下がります。 |
立地・住環境 | 周囲の状況は価格に大きく影響します。騒音や振動がある場合や工場・墓地が見える場合など、住環境がどのような状況かは重要です。また、スーパーなど商店街や教育施設への距離もポイントとなります。 |
土地の権利 | 通常は土地が所有権となっているケースがほとんどですが、借地権の場合もあります。
定期借地や普通借地などでは所有権マンションより価格が下がります。 |
築年数 | 建物の老朽化の判定は、管理状況の影響も大きいので、一概にいえませんが、築年数は重要な比較ポイントです。
この際、建物が旧耐震基準か新耐震基準かは評価面で大きく差異が生じますのでご注意ください。昭和56年6月1日以降に建築確認を受けた建物に対しては新耐震基準が適用されていますが、それ以前のものは、旧耐震基準で建てられています。 したがって、できるだけ同じ耐震基準のもので比較する必要があります。 |
階層 | 上層にあればその分、眺望・景観や日照・通風も良い場合が多いので価格が高くなります。ただし、エレベータの無いマンションは上層階ほど価格が下がる傾向があります。 |
方位 | 開口部(バルコニー)の方位は日当たりに影響するため北と南とでは15%くらい格差がつくこともあります。また、角部屋はプラスポイントです。 |
間取り・規模 | そのエリアで人気のある間取りや規模であるかどうかも比較対象になります。
例えば、同じ専有面積でも、小さな部屋が数多い場合、最近の少子化世帯傾向に逆行し、ニーズが弱くなることもあります。 |
分譲・施工会社 | 分譲・施工を行った会社がどこかという点もブランド価値やアフターサービスなどに影響があるため、大切なポイントです。 |
管理状態・管理会社 | マンションの管理状態は価値に大きな影響を与えます。
また、どこの会社により管理されているかもポイントとなります。 |
※上記は一般的なケースで、解説のため単純化した表記を使用しています。
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