2022年6月の不動産ニュース

日々、移り変わる不動産市場。
私たちにとって“情報”を理解し、
精査することは何よりの財産です。
ここでは不動産業界のニュースをお届けします。
※記載されている内容は、全て掲載時点のものです。
最新の内容とは異なる場合がありますのでご了承ください。

2022年6月

  • 2022.06.30

    東急、定借タワー「南町田GBP」発売

    ―坪308万円、23区から2割と広域集客


    東急は、東京・町田市で定期借地権付き超高層分譲マンション「ドレッセタワー南町田グランベリーパーク」(総戸数375戸、子育て支援施設1区画)の第1期1次販売を7月初旬に開始する。駅に直結する東急の保有地に、70年の定期借地権を設定。隣接する大規模商業施設と連動したサービスなども実施し、持続的に発展する郊外まちづくりに取り組んでいく。来場は、居住地別で町田市25%、東京23区20%など広域の注目を集めている。第1期1次販売の平均坪単価は308・4万円、供給戸数は121戸。

    同物件は、東急田園都市線・南町田グランベリーパーク駅からペデストリアンデッキ徒歩1分で直結。敷地面積7223・50㎡、地上34階地下1階建て、延床面積4万5384・81㎡。間取りは2LDK~4LDK、専有面積58・01~128・77㎡。竣工は24年1月上旬、引き渡しは同3月下旬を予定。従前は駐車場だった土地に、2094年3月31日まで70年の定期借地権を設定。期間満了後は、建物を除却せずに東急へ引き渡しを行う予定。長期間を見据えた郊外の街の中心拠点と位置付ける。専有部は、南側へ開けたV字型の配棟計画で採光性を高め、最上階34階には面積100㎡超で天井高2・7mのプレミアム住戸6戸を設ける。共用部は、上層21階のラウンジや地下1階の有料の個室ワークスペース、1階に菜園などを備える。電気自動車の急速充電区画やカーシェア拠点も設置する。

    来場は、事前案内会も含めて4月中旬から835組。居住地別で町田市25%、横浜市25%、東京23区20%など中広域から集客し、田園都市線沿いを下った来場も多い。年齢別では36~40歳が最多。プレミアム住戸には、医師や経営者など地元の名士からの要望がある。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.28

    企業のサテライトオフィス導入率は25%

    ―ザイマックス総研、中小企業の利用拡大


    ザイマックス不動産総合研究所が行ったワークプレイスに対する企業調査によると、サテライトオフィスの導入率は25・1%だった。企業の規模別では、大企業は拠点数や契約サービスを増やし、中小企業での導入も広がりつつあることが分かった。

    調査は4月に実施し、1537社が回答した。サテライトオフィスの導入率は、昨年春の調査では18・9%、一昨年春では17・3%だった。在宅勤務制度の導入に比べると、拡大のピッチは緩やかだが、在宅勤務の導入率は今回調査では51・9%と、前年の57・0%より減少している。オフィスの所在地別でみると、東京23区が30・5%(前年22・6%)、大阪市が5・6%(5・8%)、名古屋市が12・0%(7・7%)、福岡市が11・8%(11・0%)で、東京23区の割合が高く、大阪市は名古屋市や福岡市よりも低かった。

    企業の従業員数別では、100人未満が21・8%(前年11・2%)と2倍に増えた。100人以上から1000人未満の企業は22・1%(19・7%)、1000人以上の企業では41・9%(38・7%)だった。サテライトオフィスの導入は大企業が先行していたが、現在では中小企業にも広がりつつある。業種別では建設業や製造業、金融業・保険業の導入率が高い。

    サテライトオフィスの導入企業に対して、過去1年間での状況の変化を聞いたところ、「初めて導入した」が23・8%、「拠点数・契約サービスが増えた」が16・1%だった。この回答結果を従業員数別でみると、1000人以上の大企業では「拠点数・契約サービスが増えた」が25・2%、100人未満の企業では「初めて導入した」が28・4%とそれぞれ高かった。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.27

    21年度の不動産取引、20%増の4・3兆

    ―都市未来総研まとめ、物件大型化進む


    みずほ信託銀行のシンクタンク、都市未来総合研究所は、21年度の国内不動産の売買取引額をまとめた。売買取引の総額は4兆3707億円で、20年度から20・4%増加した。取引物件の大型化が進み、1件当たりの平均取引額は過去最高を更新。買主はJリートや外資系法人、売主は不動産・建設セクターや事業法人・金融法人の比率が高かった。

    開示や報道された法人による国内不動産の売買取引額を集計した。売買取引総額はコロナ禍前の19年度とほぼ同水準となった。1件当たりの平均取引額は55億8900万円、取引件数は782件だった。価格帯としては200億~500億円が最も多かった。買主のセクターは、「Jリート」「外資系法人」「SPC・私募リート等」「事業法人・金融法人等」、売主は「不動産・建設」「事業法人・金融法人等」の順で取引額が多かった。

    このうち「SPC・私募リート等」による物件取得は、セール&リースバック案件の大規模オフィスビルの取得や賃貸マンションなど複数物件の一括取得によって大幅に増え、20年度比で134・5%増だった。一方、物件の売却は、「不動産・建設」による系列Jリートや私募リートへの譲渡、「事業法人・金融法人等」によるオフィスビルやホテルの譲渡などで目立った。外資系による売却は低水準だった。

    用途別で取引額が大きかったのはオフィスビル、物流施設、住宅の順だった。オフィスビルの取引総額は1兆6208億円で、主な売主は「不動産・建設」、「事業法人・金融法人等」。「事業法人・金融法人等」は自社オフィスを売却した事例が多かった。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.27

    23区5月マンション、平均7760万円

    ―本社、売り急がず戸数は3割減824戸


    不動産経済研究所がまとめた東京23区の5月の新築分譲マンション供給戸数は、前年同月比383戸減の824戸と約3割減った。期分け物件のボリュームが小さく総数が減少した。戸当たりの平均価格は前年5月よりも826万円高い7760万円に。販売在庫数は2390戸で、前年同月比では707戸減ったが、前月との比較では2戸減とほぼ増減がなかった。

    資材価格が上昇を続けているせいもあるのか、デベロッパーらが販売を急がない傾向が強い。マンションの購入需要は資金に余裕のある層を中心に旺盛で、多くの売り手が在庫を温存しようとしている。そうした風潮が供給戸数の減少につながった可能性もある。

    5月の戸当たり平均価格は3カ月ぶりに上昇。㎡単価も7万円増の128・2万円と2カ月ぶりに上がった。期中に販売された67物件のうち初回の売り出し物件は11件。平均価格が1億円を超えたのは14件だった。戸当たりの平均面積は前年同月の57・19㎡に対し60・55㎡と3㎡ほど拡大した。初月契約率は1・7㌽減の67・4%と好不調の目安となる70%を下回った。

    新たに売り出された11件の物件別販売戸数は、最多の「ブリリアタワー池袋ウエスト」(1期1、2次84戸)を除けばいずれも40戸を下回る。区別の供給戸数はトップの北(99戸)以下、港(95戸)、中央(92戸)などで、目黒・大田両区は供給がなかった。戸当たり平均価格が最も高いのは渋谷区で1億2528万円。次点の千代田区(1億1967万円)以下、新宿や品川など上位7区の平均価格はいずれも1億円を上回った。価格が最も低いのは足立区で3423万円だった。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.24

    4レインズ集計、売新規登録の減少続く

    不動産流通推進センターは、全国の指定流通機構の5月のレインズシステム活用状況をまとめた。売り物件の新規登録件数は前年同月比18・7%減の9万3871件となり、前年割れが26カ月続いた。総登録件数は1・8%減の29万4852件で、23カ月連続で前年を下回った。前月比では0・3%の増加。

    成約報告件数は売り物件が前年同月比13・3%減の1万4213件で、11カ月連続で前年を下回った。5月としては直近10年間で上から5番目の水準。賃貸物件は4・8%増の2万9422件で、直近10年間で上から4番目の水準だった。売り物件の成約件数の詳細はマンションが10・5%減の5722件、一戸建てが9・7%減の5136件、土地が23・7%減の2966件。エリア別にみると、全エリアが前年を下回った。内訳は首都圏が16・4%減の5428件、近畿圏が10・2%減の3498件、中部圏が2・4%減の1276件、九州が27・0%減の995件など。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.24

    中古M売価、首都圏上昇続くが天井感も

    東京カンテイがまとめた5月の首都圏の中古マンション売り出し希望価格(70㎡換算)は、前月比0・2%上昇の4699万円と、13カ月連続での上昇となった。ただし上昇率自体は縮小傾向にあり、東京カンテイは「天井感の強まりが出始めている」とする。前年同月比では16・2%の上昇で、2ケタ上昇が13カ月続いている。

    東京都は横ばいの6270万円で、22カ月続いていた前月比での上昇が止まった。前年同月比では10・6%の上昇となり、2ケタ上昇が13カ月続く。東京23区は前月比0・1%上昇(前年同月比7・8%上昇)の6799万円と、わずかながら23カ月連続で上昇した。東京都心6区は0・4%上昇(7・2%上昇)の9772万円と、8カ月連続で上昇。近畿圏は主要エリアがそろって強含み、0・5%上昇(8・6%上昇)の2785万円となった。大阪市中心6区は0・8%上昇(5・9%上昇)の4959万円と、再び上昇した。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.23

    東急不、新札幌に環境配慮型マンション

    ―ZEH-M取得、屋上に太陽光パネル


    東急不動産は、札幌市厚別区のJR千歳線・新札幌駅から徒歩6分の場所に、環境に配慮した新築分譲マンション「(仮称)ブランズ新札幌」(総戸数55戸)を開発する。「ZEH-M Oriented」を取得するほか、屋上に設置した太陽光パネルで共用部の電力の一部を賄う。

    建設地は札幌市厚別区厚別中央3条4丁目。札幌市営地下鉄東西線・新さっぽろ駅から徒歩8分の距離。建物の規模はRC造地上15階建て。設計はゲイツコンセプトワーク、施工はイチケンが担当する。環境負荷を低減させる設計・仕様を取り入れるほか、全住戸の玄関前に大型宅配ボックスを標準設置するのも特徴。配達員が玄関前の宅配ボックスまで荷物を届ける。インターネットを利用した通信販売(EC)の拡大を踏まえ、生活利便性の向上を図るほか、再配達の削減により宅配業者の負担を軽減する。竣工・引き渡しは23年12月の予定。販売開始は来年度以降になる。

    同社は現在、札幌エリアで複数の新築分譲マンションを展開している。中心部の中央区では、市営地下鉄東西線・西11丁目駅から徒歩3分のタワーマンション「ブランズタワー札幌大通公園」(地上29階建て、179戸)、同東西線・円山公園駅から徒歩4分の「ブランズ円山裏参道テラス」(地上11階建て、20戸)を開発している。札幌では商業施設の開発も進めており、市中心部のススキノラフィラ跡地では「(仮称)札幌すすきの駅前複合開発計画」として、「ZEB Ready」の認証を取得した環境配慮型のビル開発を行う。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.22

    オフィス意向「拡張」が「縮小」上回る

    ―ザイマックス総研調査、3年ぶり逆転


    ザイマックス不動産総合研究所は、企業にオフィス利用の実態や働き方などを聞いた「大都市圏オフィス需要調査2022春」をまとめた。今後のオフィス面積に関して、3年ぶりに「拡張したい」が「縮小したい」を上回った。出社率の平均値は64・3%だった。

    調査は半年ごとに実施しており、今回の調査は今年4月時点。1537社が回答した。過去1年間のオフィスの在籍人数は増加した企業が22%、減少した企業17%で、増加が減少を上回るのは20年春以来だった。2~3年程度先までのオフィス面積に関する意向は、「拡張したい」が12・0%、「縮小したい」が10・7%、「変えない」が60・5%だった。

    「縮小したい」は減少傾向にあるが、エリア別にみると、東京23区の企業の場合、「縮小したい」が13・3%と、5%台だった大阪市や名古屋市、福岡市と比べて、縮小意向が高いことも分かった。従業員数別では、1000人以上の大企業は「縮小したい」が15・0%で、1000人未満の企業よりも割合が大きかった。業種別では情報通信業、製造業で「縮小したい」という割合が大きかったが、情報通信業では「拡張したい」との回答も16・3%に上った。

    出社率については実態とコロナ禍収束後の意向を聞いた。実態では完全(100%)出社が19・6%、意向では24・1%だった。残りの75・9%の企業は頻度や程度の差はあるものの、テレワークを行う意向であるとみられる。一方、完全テレワークは2%程度にとどまった。エリア別では、東京23区では完全出社の割合が他の地域よりも低く、テレワークが進んでいる傾向がみられた。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.21

    5月のマンション市場動向・首都圏、発売戸数は4%減の2466戸

    ―本社調べ、価格は3%上昇の6088万


    不動産経済研究所は20日、5月の首都圏(1都3県)マンション市場動向を発表した。供給戸数は前年同月比4・3%減の2466戸で、2カ月ぶりの減少となった。初月契約率は70・2%で、前年同月の69・3%を0・9㌽上回り、4カ月連続で70%を超えた。

    5月の供給物件数は全146物件で、前年同月の168物件と比べると22物件下回ったが、100戸以上を売り出した物件は3物件あり、前年同月を上回った(前年同月ゼロ)。初回売り出し物件は25物件・983戸で、前年同月(29物件・861戸)を物件数では4物件下回ったが、戸数では122戸上回っている。供給戸数をエリア別にみると、都下、埼玉県、千葉県が増加した一方、都区部と神奈川県は2ケタ減と落ち込んだ。都区部は31・7%減と2カ月ぶりの減少となり、シェアは33・4%で前年同月実績(46・8%)に比べて13・4㌽低下した。

    新規供給に対する契約戸数は1732戸で、初月契約率は70・2%。エリア別では都下78・7%、埼玉県77・7%、千葉県77・9%の3エリアが7割以上と好調だった。

    戸当たり平均価格は前年同月比3・0%の上昇の6088万円で、㎡単価は2・7%下落の90・7万円。平均価格は2カ月ぶりの上昇、単価は2カ月連続の下落となった。エリア別にみると都区部、埼玉県、千葉県が平均価格、単価ともに上昇した。

    専有面積は5・8%拡大の67・09㎡。即日完売は4物件・32戸(シェア1・3%)、フラット35登録物件戸数は2317戸(94・0%)。5月末時点の在庫は5346戸で、前月末よりも129戸減った。

    6月の供給は2500戸前後の見込みで、22年上半期(1~6月)の累計は1万3000戸程度となる。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.21

    5月のマンション市場動向・近畿圏、発売戸数は4%増の1379戸

    ―㎡単価は80万円で調査開始以来の最高値


    近畿圏(2府4県)の5月のマンション供給戸数は前年同月比4・4%増の1379戸となり、2カ月連続で前年実績を上回った。

    供給戸数をエリア別にみると、大阪市部が21・9%減の424戸、大阪府下が17・3%増の393戸、神戸市部が1586・7%増の253戸、兵庫県下が31・5%減の89戸、京都市部が35・1%減の122戸、京都府下が30・0%減の7戸、奈良県が43戸、滋賀県が44・4%減の45戸、和歌山県が84・2%減の3戸。

    初月契約率は前年同月比6・3㌽ダウンの72・0%と、2カ月ぶりに好調ラインの70%を上回った。

    平均価格は前年同月比26・8%上昇の4853万円で、㎡単価は14・4%上昇の80・1万円。平均価格、単価ともに2カ月ぶりのアップ。大阪市部のタワーと京都中心部が価格・単価を牽引した。5月としては、価格は1992年(5358万円)以来、単価は調査を始めた1973年以来の最高値。

    5月末時点の販売在庫は3609戸で、前月末比82戸の減少、前年同月末比では171戸の増加となっている。

    6月の供給は1500戸程度となる見通し。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.20

    新宿に熱狂を生む大規模エンタメタワー

    ―東急新宿PJ室長・木村氏に展望を聞く


    新宿駅周辺で再開発による大規模施設の建設計画が相次ぎ、街が大きく変貌しようとしている。先駆けとして23年4月に開業する「東急歌舞伎町タワー」について、東急の新宿プロジェクト企画開発室室長・木村知郎氏に聞いた。


    ―東急ミラノ座跡地に新しいタワーが開業する。

    木村氏 新宿駅周辺は、これからの10年間で変化が加速する。街の大きな課題だった人の流れの分断が解消されていき、東西南北を自由に移動でき、回遊性が高まる「グランドターミナル構想」が進んでいく。新宿は、1つの街といえる規模のエリアがいくつもあるとても大きな街となっている。その中で、東口を出て新宿駅と新大久保駅の間に近い歌舞伎町という歴史のある繁華街に大規模なエンターテインメント施設が集積するタワーを開発する。コンセプトを「好きを極める場」として、空港ともつながるバスターミナルや広場の設置など、街の基盤整備にも取り組む。総事業費はコロナ禍や資材価格の高騰の影響もあり、まだ見通せない。新宿という街はそもそもインバウンド需要も強かったが、開業時は国内需要で安定した運営の地盤を作る。24~25年にかつての水準でインバウンドも盛り上がりをみせると想定している。歌舞伎町という街の魅力を最大化し、新宿全体の発展に貢献して、これまで歌舞伎町を楽しんできた層に加えて新しい来訪者の目的地となり、熱狂が消費を生む場所にしていく。


    ―低層階では多様なコンテンツを提供する。

    木村氏 地下1階から地下4階は1500名規模のライブホール、6~8階に劇場を設置。多様な夢をコンテンツとして拾い上げ、世界へ羽ばたいてから戻ってくるような循環を創りたい。9~10階は、新ブランドのシネマコンプレックス「109シネマズプレミアム新宿」となる。商業施設は、その場で体験しながら、場所や時間を超えてオンラインでの接点も設けるアミューズメント施設などを整備する。物販・飲食の店舗では街とのつながりを重視する。海外の観光客からは、新宿の街はゲームや映像で触れてきたため、バーチャルな場の中にリアルでいる感覚になるとの声もある。庶民発の大衆文化が受け継がれてきた歌舞伎町と一体となり、安全に街を楽しめる空間を提供する。


    ―中上層階は約600室の2つのホテルとなる。

    木村氏 中層階のライフスタイル型の「ホテル グルーヴ 新宿」では、歌舞伎町の街を遊び倒してもらいたい。上層階では、高級感のある上質なホテルライフを楽しむ「ベルスター 東京」として、最上階には豪華なペントハウスも設けた。2つのホテルは、新宿に特化した新ブランドとして、東急ホテルズが運営する。様々なエンターテインメントとコラボもしていく。たとえば低層階でコンサートに行って余韻に浸ったまま、アーティストの世界観を寝るまで体験できる雰囲気づくりや、特別なメッセージや客室のモニターを通じてコミュニケーションを取るなど様々な仕掛けを行う。友人同士の共有やファンコミュニティ形成など、「好き」の熱狂を強めるコンテンツを届けていく。


    ―東急グループにとって新宿エリアは。

    木村氏 東京の国際競争力を強化していく上で重要なエリアだ。東急グループがこれまで開発してきた渋谷や、原宿はファッション文化が根強い。一方で新宿は、裾野の広いエンターテインメントが脈々と続く歴史がある。複数のデベロッパーが違った観点からまちづくりをしていくことで、重層的な魅力が付加されていく。街の価値を向上していくチャンスがあれば、今後も新宿で事業を行っていきたい。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.16

    静岡県と東急、伊豆の活性化で研修誘致

    静岡県、伊豆急行、東急の3者は、静岡県伊東市に「DX×SDGs×観光・まちづくり」をテーマにした地域づくりのビジネスアイデア創出を目指す合宿を誘致する。首都圏・地域の企業や教育機関などから参加者を募って7月29日から開催する。

    3者で結んだ「企業研修誘致による地方創生の推進に関する連携協定」に基づいて、伊東市で㈱スマートホテルソリューションズが主催するオープンイノベーション合宿「サトヤマカイギ」を7月29日から2泊3日で行う。21年に実施した地域課題解決型研修プログラムに続く、官民連携の第2弾となる取り組みで、今後も多様なパートナーと地方創生を図っていく。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.16

    街の住みここち、関西1位は夙川駅に

    大東建託の「街の住みここちランキング2022〈関西版〉」では、駅ランキング1位が昨年同様に阪急神戸線・夙川駅、2位は昨年7位だった地下鉄烏丸線・烏丸御池駅、3位は昨年と同じく京阪中之島線・渡辺橋駅Aだった。

    Aは2つ以上の近接駅を統合した表記。夙川駅は関西屈指の屋敷町で指標となる生活利便性、交通利便性など8つのチャート中、7つが基準点を大きく超えた。このほか上位で順位を上げたのは、4位のJR東海道本線・さくら夙川駅(昨年13位)と6位の大阪モノレール彩都線・彩都西駅(同16位)など。自治体ランキングは大阪市天王寺区が昨年同様1位を維持し、奈良県北葛城郡王寺町、大阪府箕面市と続いた。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.14

    既存住宅の省エネ改修、年25万戸達成へ

    ─改正建築物省エネ法成立、国交省が目標


    25年度から住宅を含めた全ての新築建築物に省エネ基準適合を義務付ける改正建築物省エネ法が、13日午前の参議院本会議で全会一致で可決・成立した。改正法は、建築物の脱炭素化を進めるため、ストックの省エネ改修促進も重視する内容。国土交通省は、改正法で創設される制度のほか、あらゆる政策を総動員し、既存住宅の省エネ改修の件数を現在の年間16万戸から25万戸に引き上げることを目指す。

    改正法は、現在は床面積300㎡以上の建築物に限定されている省エネ基準の適合義務を、住宅を含む全新築建築物に拡大する。大手供給事業者に高い省エネ水準の住宅供給を促す「住宅トップランナー制度」に分譲マンションを加え、トップランナー基準も引き上げる。将来的には省エネ基準自体の引き上げも想定する。省エネ改修に対する住宅金融支援機構による低利融資制度も創設する。

    政府は50年に温室効果ガス排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラル宣言を掲げた。地球温暖化対策計画(21年10月22日閣議決定)では、30年度までに建築分野で約889万kL(13年度比)のエネルギー量削減が明記された。実現するには、新築だけでなくストック対策の強化が避けて通れない。特に既存住宅は、5400万戸(空き家除く)のストックのうち、約9割が省エネ基準を満たしていないとの推計がある。

    国交省は、18年の住宅・土地統計調査をベースに、住宅は現在年間約16万戸の省エネ改修が行われていると推計。淡野博久・住宅局長は、30年度の削減量目標の実現には、「既存住宅は22年度以降年間約25万戸、既存建築物は床面積ベースで年間約3000万㎡の実施を目指す必要がある」と国会の答弁で示した。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.13

    中古戸建ての成約数、5月も高水準維持

    ―東日本レインズ、M在庫数4カ月連続増


    東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は10日、5月の不動産流通市場動向を公表した。首都圏の中古戸建ての成約件数は1154件。前年同月比で18・2%の2ケタ減となったが、5月の過去最高を更新した21年に次ぐ高水準だった。中古マンションの成数件数は12・7%減の2877件となり、5カ月連続で前年を下回った。直近10年間でみると5月としては上から6番目の水準だった。

    中古戸建ての成約価格は前月比1・5%上昇の3718万円。前年同月比では14・7%の2ケタ上昇と、19カ月連続で前年を上回り、エリア別でもすべての地域で前年より上昇した。新規登録件数は3936件。在庫件数は前年同月比13・1%減の1万2731件で、2ケタ減が20カ月続いている。成約件数はすべての地域で減少。東京都区部が5・5%減の208件、多摩が18・2%減の162件、埼玉県が18・9%減の241件、千葉県が17・0%減の239件、横浜市・川崎市が15・2%減の168件、神奈川県他が34・9%減の136件だった。

    中古マンションの成約価格は前月比4・3%下落の4174万円。前年同月比では9・5%の上昇となり、24カ月連続で前年を上回った。新規の登録件数は1万3527件。在庫件数は前年同月比9・6%増の3万7039件と、4カ月連続で前年を上回った。成約件数はすべてのエリアで減少が続いた。都区部が7・3%減の1241件、多摩が16・4%減の281件、横浜市・川崎市が18・9%減の471件、神奈川県他が19・7%減の196件、埼玉県が17・2%減の347件、千葉県が9・8%減の341件だった。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.13

    三幸、5月の都心オフィス空室率微増

    三幸エステートは5月時点のオフィス需給動向をまとめた。東京都心5区にある大規模オフィスビルの空室率は前月比0・04㌽増の4・16%と3カ月連続で微増となった。空室率の先行指標となる潜在空室率は0・23㌽減の7・58%と5か月ぶりに下がったが、企業らの転出で空いた床が埋まりにくく、空室率はじわじわと上がっている。

    都心ビルの空室率は上昇基調だが、リーシングは活発になってきた。5月の成約面積はコロナ禍以前の20年1月以降、初めて5万坪を超えたという。坪当たりの募集賃料は26円減の2万8212円と4カ月横ばいが続く。成約は増えてきたが、需要の質は縮小や集約などの移転が多い。都心では大規模ビルの開発が増えている。今後は成約面積を上回る二次空室が発生すると同社は予想している。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.10

    三鬼商事、都心空室率は横ばい6・37%

    三鬼商事は9日、5月末時点のオフィスビル需給動向を公表した。東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の平均空室率は前月比0・01㌽減の6・37%。成約の動きが鈍ったが解約も減り、空室率はほぼ横ばいになった。坪当たりの平均賃料は4・38%減の2万319円と22カ月連続で下がった。

    東京都心における新旧別の空室率は新築ビルが0・62㌽増の19・91%、既存ビルが0・02㌽減の6・23%。新築ビルは3棟が竣工し、2棟に募集面積が残った。既存ビルは解約の影響が減った上、中規模の成約もあった。新築ビルは3カ月連続で19%台、既存ビルは12カ月連続で6%台となっている。区ごとの空室率は港が前月比0・12㌽減の8・21%と突出して高い。一方で渋谷区は0・38㌽減の4・92%と企業らの需要が強いようだ。

    東京以外の空室率は、大阪市中心部は0・19㌽減の4・99%、名古屋は0・13㌽減の5・93%などと低下。横浜は0・75㌽増の5・5%、福岡は0・06㌽増の5・03%などと上昇した。横浜は2カ月連続、福岡は4カ月連続で空室率が上がった。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.10

    東急、ワンストップ終活サービスを提供

    東急は、子会社の東急ラヴィエールと、介護や葬儀に加えて、相続や住み替え相談などをワンストップでサポートする「ライフエンディングサポートサービス」の提供を、夏頃から拡大する。相続、介護サービスと住宅、資産活用など多くの分野の専門家を必要とする終活サービスを、東急グループが一体となり、長期的にサポートしていく。

    同サービスは、関係者など限定的だったサービス提供の範囲を、一般向けに拡大する。東急ラヴィエールは今後、生きがいの創出として秋頃に滞在型の「時間にとらわれない旅」を提案する。デジタルでのつながり創出も進め、意思や大切なもの、資産などを整理するノートなどの機能を持つアプリ「ヒラクル」をリリースし、8日まで「END展 死から問うあなたの人生の物語」と題したイベントも開催した。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.10

    不動産価格指数、住宅総合5カ月連続増

    国土交通省は、2010年の平均を100とした場合の「不動産価格指数」(住宅=22年2月分、商業用不動産=21年第4四半期分の各速報値)をまとめた。全国の住宅総合は128・2(前月比1・2%増)、住宅地は105・8(1・4%減)、戸建て住宅は113・6(1・9%増)、区分所有マンションは178・2(2・1%増)。住宅総合は5カ月連続、区分所有マンションは4カ月連続の上昇。

    全国の商業用不動産総合は127・3(前期比1・3%増)、店舗は147・3(1・7%増)、オフィス149・0(2・2%増)、一棟マンション・アパートは147・0(2・0%増)。各数値は速報値であり、初回公表後3カ月間は改訂を行う。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.07

    住みここち首都圏版、みらとみらい1位

    ―大東建託調査、上位自治体は順位が定着


    大東建託がまとめた「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2022〈首都圏版〉」では、住みここち(駅)は1位のみなとみらい(みなとみらい線)、2位の築地・新富町A(東京メトロ日比谷線)が昨年同様の順位で上位がある程度定着したほか、これまで調査母数(回答30以上)不足で集計範囲外だった駅が新たに上位入りするなどの動きもあった。

    調査は同社の賃貸未来研究所が主導した。A(エリア)は、2つ以上の近接駅を統合した表記だ。昨年対象外だった8位の六本木一丁目(東京メトロ南北線)、13位の代官山(東急東横線)、19位の天王洲アイル(りんかい線)が、新たに上位ランキング入りした。偏差値90台に達したのは1位のみなとみらいのみで、満足度の高さが際立った。首都圏自治体ランキングは1位が東京・中央区、2位が文京区で昨年と同様。県別(駅)では千葉県1位が印西牧の原(北総線・成田スカイアクセス線)、埼玉県1位は浦和(JR京浜東北線、湘南新宿ラインなど4線)。自治体は神奈川県1位が横浜市都筑区、千葉県1位が浦安市、埼玉県1位はさいたま市浦和区だった。

    このほか住みここちランキング〈北関東版〉では、自治体1位が茨城県守谷市、2位が茨城県那珂郡東海村。茨城県つくば市、群馬県高崎市と続き、1~4位は昨年と同様の結果だった。守谷市は、「生活利便性」「交通利便性」「親しみやすさ」の項目で1位になり、「行政サービス」の因子で2位になった。甲信越版では1位が山梨県中巨摩郡昭和町、2位が長野県北佐久郡御代田町、3位が長野県松本市だった。1~3位は昨年同様。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.06

    東急、11日に超高層「南町田GP」案内

    ―地域のシニア層に向け住み替え支援充実


    東急は、東京・町田市の新築分譲タワーマンション「ドレッセタワー南町田グランベリーパーク」(375戸、子育て支援施設1区画)のマンションギャラリーを11日にグランドオープンする。東急田園都市線の駅に直結し、大規模商業施設に隣接する。近隣4駅の持ち家居住者で条件を満たす場合、リフォーム費用を最大30万円分サポートするなど、地域のシニア層の住み替え支援策を充実させる。21年11月から募集を始めた物件エントリー数は4500件を超えている。販売開始は6月下旬、価格は2LDKで4300万円から、4LDKで7400万円からを予定。

    同物件(町田市鶴間3―3―7)は、東急田園都市線・南町田グランベリーパーク駅から2階ペデストリアンデッキを徒歩1分で直結する立地。敷地面積7223・50㎡、地上34階地下1階建て、延床面積4万5384・81㎡。間取りは2LDK~4LDK、専有面積58・01~128・77㎡。竣工は24年1月上旬、引き渡しは同3月下旬を予定。免震構造を採用し、南側に開けた配棟計画とした。リビング天井高も約2・5m、最上階プランは約2・7mと開放感ある空間を設える。居室の一部を大型納戸へ変更する無償オプションや、全住戸にトランクルームを備えるなど荷物量の多い戸建てからの住み替えにも対応。手すりを設置可能とした補強を行い、引き戸への変更に対応するなど将来の車いす利用や介護生活も見据えたプランとした。

    地域の住み替えサイクル構築に向けたサポートも提供する。近隣4駅周辺の持ち家居住者で、子か孫の世帯が元の持ち家に居住などの条件で、リフォーム費用を最大で30万円分(税抜き)サポートする。資金計画の相談や、住居売却支援サービスなども行う。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.06

    ビル総研、東京都心と大阪は需給弱含み

    オフィスビル総合研究所(今関豊和代表)は、東京や大阪など大都市圏における5月末時点のオフィス需給動向を公表した。東京都心5区の空室率は前月比0・06㌽増の4・66%、潜在空室率は0・17㌽減の7・68%と需給は引き続き緩和基調。空室率は大阪市中心部も0・02㌽増の3・92%と上昇が続く一方、名古屋は0・15㌽減の4・88%と下降に転じた。

    都心5区の空室率は昨年9月から4%台半ばが続く。5月末時点で潜在空室率は下がったが、「需給が緩む方向感に変化はない」(今関代表)。エリア別の空室率は中央区は0・28㌽増の5・28%、港区は0・1㌽増の5・67%と高いが、千代田区は0・06㌽減の3・58%、新宿区は0・14㌽減の4・07%などと需要が強まってきた。ただ「需要の中身は縮小・統合移転が多く、オフィスの稼働面積の増加には結びつきにくい」(同)と分析している。

    大阪市中心部の需給も緩む傾向で、空室率は4%が目前。潜在空室率は0・07㌽増の5・68%と8カ月連続で5%台だ。同社の予測では大阪の空室率は25年第1四半期(1Q)まで4%前後が続きそう。大阪は東京都心とは異なりコロナ禍による需要悪化の度合いが小さいことから、募集賃料は今後3年間で10%ほど上昇、坪1万6000円を超えると予想している。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.06

    フラット35金利、5カ月連続の上昇

    住宅金融支援機構によると、6月のフラット35融資金利幅(買取型、融資率9割以下、借入期間21年以上)は1・49~2・54%(前月1・48~2・54%)となった。取扱金融機関が提供する金利で最も多い最頻金利は1・49%(1・48%)で、5カ月連続で上昇した。融資率9割超で借入期間21年以上の場合の融資金利幅は1・75~2・80%(1・74~2・80%)。最頻金利は1・75%(1・74%)で5カ月連続の上昇。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.03

    都心ビルの総合収益率、2期連続で上昇

    ―不動研調査、期待利回りの低下も続く


    日本不動産研究所は、オフィスビルのインカム収益率とキャピタル収益率を合わせた「総合収益率」(21年12月時点)を公表した。東京都心5区の総合収益率は3・99%だった。21年6月時点の3・06%と比べて上昇した。上昇は大阪市も含め2期連続。

    都心5区の総合収益率は、新型コロナウイルス感染症の影響で低下したが、20年12月時点の1・72%を底に上昇に転じていた。ただ、コロナ前の水準には戻っておらず、同研究所は「回復幅は小さい」と分析している。内訳をみると、インカム収益率は4・47%(21年6月時点4・58%)だった。空室率の上昇や賃料の低下などによってわずかに低下した。キャピタル収益率はマイナス0・48%(マイナス1・52%)と改善した。大阪市の総合収益率は5・12%(4・12%)、インカム収益率は5・94%(6・19%)、キャピタル収益率はマイナス0・82%(マイナス2・08%)だった。東京都心と同様、インカム収益率はやや下がり、キャピタル収益率は改善し、総合収益率は上昇した。

    同時期に公表した「不動産投資家調査」(22年4月時点)によると、機関投資家などの期待利回りは低下している。Aクラスのオフィスビルの期待利回りは「丸の内、大手町」で3・3%(21年10月は3・4%)と2期連続で0・1㌽低下した。1999年の調査開始以来、最も低い水準となっている。日本橋(3・5%)、虎ノ門(3・6%)、西新宿(3・8%)、池袋(4・0%)も0・1㌽低下した。同研究所は「国際情勢の不確実性が高まったものの、日銀の緩和的な金融政策の下、国内優良物件に対する不動産投資家の投資姿勢は積極的なまま」としている。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.02

    東京の物流空室率2年9カ月ぶり3%台

    ―一五不、大量供給で内陸リーシング軟調


    一五不動産情報サービスは東京と関西の賃貸物流施設の需給動向(調査期間22年2~4月)をまとめた。東京圏の4月末時点の空室率は前期(21年10月~22年1月)比0・5㌽増の3・0%と5四半期続けて上がり、2年9カ月ぶりに3%台に乗った。新規供給面積が82・2万㎡だったのに対し床需要は68万㎡だった。一方、関西圏の空室率は0・5㌽増の2・0%と需給がややひっ迫しており、賃料は2・4%上昇した。

    東京圏では新規供給面積が前期比で20万㎡、需要が30万㎡ほどそれぞれ増えた。坪当たりの募集賃料は30円高い4650円と4四半期続けて上昇した。ただ上げ相場が続いており、反動下落への懸念が強まっていると同社は分析する。期中に三井不動産と月島機械、プロロジス、三菱商事都市開発らが合計14棟を竣工させ、それらのうち9棟が満室で稼働した。他に日本GLPが東京・昭島、ESRが埼玉・加須などで開発を計画する。大量供給の影響で特に内陸部でリーシングに時間がかかる傾向があり、今後も供給が多いことから空室率はさらに上がると一五は予想している。

    一方、関西圏では期中に2棟が竣工した。臨海部の既存施設にテナントの退去があり空室率がやや上がったが、需給は全体にタイトだという。空室率は5四半期ぶりに2%台に乗った。今後は三菱地所と東急不動産、大和ハウス工業、大林組、CBREインベストメントマネジメント・ジャパンらの開発予定がある。年内に竣工する案件はBTS型施設が多いという。24、27両年度に新名神高速道路の新規区間が開通するのに伴い、大津や高槻、八幡京田辺などのエリアで物流開発が急増している。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.02

    1~3月業況、受注金額が予想超え好調

    ―住団連業況調査、棟数は見通しを下回る


    住宅生産団体連合会がまとめた1~3月(22年度第1回)の住宅業況は、総受注金額指数が戸建て住宅で+10㌽とした前期(21年10~12月)時点での見通しを上回る実績+17㌽、低層賃貸住宅が見通し+9㌽に対し実績+20㌽と、予想を超える好調な動きとなった。

    戸建て住宅の受注金額は21年度第1回からの5回の調査すべてで、実績が見通しを上回っている。一方、受注棟数指数は+13㌽の見通しを実績が下回り、+4㌽。21年度第3回(7~9月)以降3回連続で実績が見通しを割り込んだ。低層賃貸も、実績+1㌽で+3㌽とした見通しをわずかに下回った。戸建て同様、21年度第3回以降は見通しに達しない状況が続く。第2回(4~6月)の見通しは、戸建て住宅が棟数+0㌽、受注金額+11㌽、1棟(戸)当たりの床面積マイナス2㌽。低層賃貸住宅が受注戸数+3㌽、金額+18㌽、床面積+10㌽。

    顧客動向は、戸建て住宅の「見学会、イベント等への来場者数」(全国)が「増加」17%に対し「減少」49%と厳しいものの、「WEBの引き合い件数」は「増加」47%「減少」12%と好調。「消費者の購買意欲」は「増加」19%「減少」24%と減少傾向にある。地域別では中部、中・四国と九州で「増加」と「減少」が拮抗し、東北、関東などで「減少」が上回った。低層賃貸住宅では「経営者の供給意欲」が関東と近畿で高水準だ。関東では「強い」「かなり強い」が計35%で、「弱い」「やや弱い」を合わせた16%を上回る。近畿も「やや弱い」6%に対し、「強い」が35%を占めた。中部と中・四国では弱含みの傾向にあり、地域ごとの差が大きく出た。

    (提供/日刊不動産経済通信)

  • 2022.06.01

    JLL、1Q商業用不動産投資額47%増

    ―全地域で投資拡大、日本は45%大幅減少


    ジョーンズラングラサール(JLL)は22年第1四半期(1Q)の世界の商業用不動産投資額を公表した。オフィスや物流など主要アセットの総投資額は前年同期比47%増の2920億米ドルと07年の調査開始以降で最大規模になった。世界的なインフレやロシアの軍事侵攻、米国の金融引き締め政策など複数の懸念材料が浮上しているが、1Q時点では市場の堅調さが保たれた。年内は投資需要の強さが続くと予想している。

    エリア別では北米・南米が約8割増、欧州や中東などのEMEAとアジア太平洋(APAC)が各2割増と全地域で前年実績を上回った。コロナ禍を抜ける過程で投資需要が活発になり、特にホテルとリテール、オフィスなどに資金を振り向ける動きが強いという。アセット別の投資比率は住宅とオフィスがともに28%(前年同期は各31%、25%)で、物流施設が19%(同22%)、リテールが13%(同10%)などと続く。

    APACのうち日本の投資額は45%減の63億ドル(日本円換算では46%減の7304億円)と大幅に縮小した。数百億円規模の大型売買や事業会社による自社ビルの売却などが減ったことが響いた模様だ。一方、市場の変調を受けて私募ファンドや不動産会社らがポートフォリオの再編を急ぐ動きがあり、今後は大規模物件を含め複数の売却が予定されている。日本の21年通年の投資額は20年比2%減の4兆4891億円とやや減ったが、21年4Qに限ると20%増の1兆3418億円と回復基調に転じていた。

    世界の都市別投資額は米国ニューヨークが134億ドルで首位に。東京は38億ドルで前年同期の2位から14位に落ちた。

    (提供/日刊不動産経済通信)