区分マンション投資のプロフェッショナル戦略
不動産投資に関する基本知識 「リスクとリターン」について
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- #リスク選好
目まぐるしく変化する世界経済ですが、そんな状況だからこそ不動産投資に興味を持つ方が増えています。特に、価格・管理運営の面のハードルが相対的に低い区分マンションへの投資に注目が集まっています。しかし、興味はあるけど、踏み出す勇気がないという方は多いようです。
不動産投資に関する正しい知識を身に付けることで「難しそう」「よく分からない」という漠然とした不安はなくなり、何に不安を感じるのかを明確していくことが出来ます。
その第一歩として、この回では、まず「投資」そして次に「不動産投資」に関する基礎的な知識をお伝えします。
リスクとリターン
投資において、まず理解しておきたい事は「リスク」と「リターン」という概念です。投資におけるリターンとは、「投資を行うことで得られる収益のこと」のことを言います。一方、リスクとは、一般的な「リスク」という意味から連想すると、「儲からないこと」「損をすること」と考えがちですが、投資では「不確実性があること、予測外のこと」を言います。
不動産価格が上下するというような「ブレ幅」のことを、投資では「ボラティリティ」と呼びます。
このボラティリティは「リスク」と置き換えることが可能です。上のように、ボラティリティが大きいとは「先が読めない」ということで、「リスクが大きい」ということになります。逆にボラティリティ小さいことを「リスクが小さい」といいます。「リスクが大きい」とは、「大きな利益が得られる可能性がある一方で、大きな損失が出る危険性もある」という意味を指します。
「リスクが大きなものほどリターンが大きい(ハイリスク・ハイリターン)」「リスクが小さいものほどリターンが小さい(ローリスク・ローリターン)」という傾向があります。つまり、大きな収益を期待すると、リスクが大きくなる、ということです。
また重要なのは「リターンはリスクのないものには存在しない」ということです。リターンを狙うのであれば、何かしらのリスクが発生するということを認識しておかなければなりません。
また、各投資の中でも対象によって、リスクとリターンの関係は異なります。
下図は、不動産投資の中での比較、そして株式投資での比較のイメージです。
例えば、同じ不動産投資の中でも、都心など人が集まるところに投資するのと、地方の人口が減少傾向にある場所に投資するのでは、リスクとリターンはそれぞれ異なります。
リターンと利回りについて
投資金額に対してのリターンの割合が利回りです(利回りについては、第4回で解説しています)。ここまでの解説で分かるように、利回りが高いということは、リターンが大きい=リスクが高い、ということになります。また、逆も同様です。つまり、不動産投資において高利回りの物件を購入するということは、それだけリスクも高いということです。
リスク選好
「どれくらいのリターンを求めるかはつまりどれくらいのリスクを負うか」ということになり、これを「リスクの選好」と言います。リスク選好は、投資家それぞれです。「より確実性を求めたい」という投資家は、結果的に「利回りの低い物件」の購入を選択するということになります。
インカムゲインとキャピタルゲイン
投資におけるリターン(収益)には2つの種類があります。
キャピタルゲイン :資産価格の上昇による利益のことです。
インカムゲイン :株式投資の配当、預金や債券などの利息、投資信託の収益分配金などの利益のことで、不動産投資では賃料収入がこれにあたります。
不動産投資では、キャピタルゲインは不動産価格上昇に伴う「売却益」で、インカムゲインは不動産から得られる「賃料収入」となります。
どちらを主に狙うか、また狙える利益の大きさなどから、他の金融商品との比較すると、以下の通りになります。