Livable Archive 06
取引事例 2024.09.25管理が重荷になっていた遊休資産
社宅として使用していた建物や、10年以上前に閉鎖した複数の保養所跡地、M&Aで買収した企業が所有していた山林、原野など。全国さまざまな場所に遊休化した不動産を抱え、相談主は管理の手間に悩んでいた。一部の不動産は土砂災害にあったり、建物が老朽化したため取り壊したりと負担は小さくなく、PBR上昇のため年度内にそれらの遊休資産を売却し、資産効率の向上を目指す計画にしていた。
相談主は東京都内にも工場跡地を所有しており、都内の土地は人気が高いことがわかっていた。そのため、遊休資産を都内の土地と合わせて売りに出せば、買い手は見つかるだろうと考えていた。しかし、全国に点在する不動産をまとめて購入できる先は決して多くない。購入候補者が見つかっても条件調整や意思決定には時間がかかることが予想され、年度内の売却が実現できない可能性もある。買い手がつかないリスクもあった。
売れ残りなく、利益最大化を実現
「物件ごとに入札方式で購入希望者を募り、高値での売却を目指す。売れ残った物件はすべて自社が買い取る」東急リバブルの提案は非常に柔軟な方法だった。相談主は利益の最大化を目指しながら遊休資産を手元に残さないこの手法を歓迎した。売却活動は3段階に分けて進められた。①流動性の低い(買い手がつきにくい)遊休不動産を入札方式で売却し高値を追求、②流動性の高い(買い手がつきやすい)都内の工場跡地も入札方式で売却して価格を引き上げ、③年度内の売却が決まらなかった物件は東急リバブルがまとめて買い取った。遊休不動産の入札は地方専門チームと連携し、1物件あたり数百件の候補にアプローチした。東急リバブルの会員向け不動産情報サイト「広域Navi」も活用して広く購入希望者を募った。結果として年度内の売却が難しい不動産は物件まで絞られ、それらを東急リバブルが買取。相談主の希望を実現した。